いびき（いびき）

いびきの原因は？

　鼻から喉頭にいたるまでの空気の通り道を「上気道」といいますが、睡眠中にこの上気道がなんらかの理由でせまくなると、いびきが起こります。空気の通り道がせまくなっているのに、無理やり呼吸しようとするため、空気抵抗がふえ、粘膜や分泌物が振動します。この音がいびきです。とくに振動しやすいのが軟口蓋です。
　また、あおむけに寝ると、重力の関係で軟口蓋や舌根が沈み、上気道をせまくしてしまうため、よけいにいびきをかきやすくなります。
　大きないびきを習慣的にかく人は、上気道の狭窄がひどいと考えられます。鼻の病気や扁桃肥大、アデノイド増殖症、肥満などが原因です。
　こういう人は、睡眠中にときどき呼吸が浅くなったり、止まったりします。いわゆる睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる状態です。単なるいびきとはちがい、ほうっておくと心臓病を引き起こす誘因になります。早めに専門医の治療を受けましょう。
　肥満している人は、標準体重まで減量することがいびきを治す第一歩です。深刻ないびきはそれほど多くありませんが、気になるときは耳鼻咽喉科を受診しましょう。

家庭でいびきを治すくふう

　家庭でも簡単にいびきを治すくふうをすることができます。
　背中に布団をあて、横向きで寝るくせをつけます。枕の高さを調整したり、市販のいびき防止テープやいびき抑制剤、また睡眠中に鼻がつまらないよう、寝室に加湿器を置くことも効果的です。
　さらにはアルコールや喫煙などの暴飲暴食も要注意です。