どんな病気?
たんぱく尿や血尿が1年以上つづき、長い経過をたどって腎臓のはたらきが低下する病気です。このなかにはさまざまな原因で起こるいろいろな種類の腎炎が含まれることから、最近では単に慢性腎炎ではなく慢性腎炎症候群と呼ばれています。
症状
たんぱく尿や血尿がみられ、症状がすすむと、むくみや高血圧も現れてきますが、その経過はさまざまです。
ただ、軽症のうちは自覚症状がほとんどないため、かぜをひいたときや健康診断、妊娠時(腎臓病と妊娠)などの尿検査で、たんぱく尿が検出されて、偶然発見されるケースがほとんどです。進行して慢性腎不全(腎不全)になってはじめて気がつく人も多いのです。
原因
急性腎炎が治りきらずに慢性化したり、はじめから慢性糸球体腎炎として発症し、多くは尿検査で偶然、尿の異常が発見されます。
原因の多くは腎臓の糸球体(尿をつくるために血液をろ過するところ)がなんらかの形でダメージを受けたものですが、正確な発症時期がわからないことがほとんどです。
この病気の場合、たんぱく尿や血尿が検出されながらも腎障害がないまま良好に経過するもの、逆に徐々に腎機能が低下していくもの、また比較的早くに慢性腎不全に移行するものなど経過がいろいろです。最終的な慢性腎不全に到達する場合でも10~30年の幅があるので、病気の予想は困難です。
治療
この病気は完全に治すための特効薬がないため、悪化して慢性腎不全になるのを防ぐのが治療の最大目標です。医師の指示に従って定期検査を受け、経過を観察することが大事です。
腎障害の程度で治療や生活指導はちがいますが、安静を保ち、たんぱく質と塩分を制限する食事療法が基本です。薬物療法では、状態によって利尿剤や降圧剤などを使います。悪化がみられる場合は入院して、副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤、抗血小板剤などで改善をはかります。妊娠については、主治医と相談して決めます(腎臓病と妊娠)。
あなたへのひとこと
自覚症状がないからと治療をおこたらないことが肝心。食事療法は、医師と相談して、治療用特殊食品(低たんぱくや減塩食品など)を利用します。また、腎臓をいたわるためには、家事は家族で分担し、ときどき足を少し高くして横になり、腎臓への血流をふやします。からだを冷やさないこともたいせつです。
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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。