乳腺線維腺腫(にゅうせんせんいせんしゅ)

注意したい年代


20代、30代。

どんな病気?


 乳腺にできる良性のしこりです。もっとも多いのは20~30歳までの女性で、初経(初潮)前や閉経後の女性にはほとんどみられません。

症状


 痛みがなく、比較的かたいしこりができます。大きさは小豆くらいのものから卵ほどのものまでさまざまです。数はたいてい1個ですが、なかには2~3個のしこりができる人もいます。しこりの表面はツルッとしており、根を張ったような感じはなく、さわるとクルッと動くのが特徴です。

原因


 しこりは、乳汁をつくる乳腺小葉の組織が増殖してできたものです。
 初経(初潮)前や閉経後にできるのはまれであることから、女性ホルモンの作用が関係していると考えられています。

治療


 病院で検査を受け、乳腺線維腺腫とはっきり診断がつけば、心配ありません。定期的に病院へいき、そのまま経過をみてもらえばよいでしょう。
 ただし、しこりが非常に大きいものや、短期間に大きくなるものは、外科手術で摘出することもあります。
 3cmくらいまでの大きさならば、手術は局所麻酔で行うことができ、30分程度ですむので、その日のうちに帰宅できます。

あなたへのひとこと


 乳腺線維腺腫はとくにこわい病気ではありませんが、ときとして乳がんとの区別がつきにくいケースがあり、注意が必要です。検査をしっかり受けて、きちんと診断してもらいましょう。
 検査方法には、マンモグラフィ(乳房のX線検査)や超音波検査(エコー)のほか、しこりに注射針を刺して細胞を取って調べる細胞診などがあります(くわしくは、乳がんの「検査と診断」を参照)。

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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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