誤飲の応急手当て(ごいんのおうきゅうてあて)

 未知のものは乳幼児の興味の対象、なんでも口に入れたりします。取り乱さず、冷静に対処しましょう。

すぐにすること


・意識はどうか、なにを、どれぐらいの量、いつ飲んだかを、チェックします。
図「意識、呼吸、顔色、吐きけの有無を確認」
意識、呼吸、顔色、吐きけの有無を確認します。
・意識がなければ、すぐに救急車を呼びます。
図「気道を確保」
救急車がくるまで、気道を確保(呼吸の有無を見分ける)して待ちます。呼吸がなければ、人工呼吸(人工呼吸を行う)をします。

意識がある場合


・吐かせずに、大至急病院へ
・すぐ吐かせて、大至急病院へ
・家でようすをみる
 の3つの方法があります。
 吐かせる、吐かせないは、飲んだものの種類により、判断します「誤飲・応急手当て早見表」。家でようすをみる場合も、顔色が悪い、腹痛など、いつもとちがったようすがみられれば受診します。

吐かせていけないときとは?


・石油・灯油類を飲んだとき。
 もし吐いて気管に入ると、飲んだ場合の10分の1が致死量なので危険です。
・強酸・強アルカリを飲んだとき。
 食道粘膜は胃の粘膜より弱く、吐くと粘膜を傷つけ、危険です。
・意識混濁があるとき。
 むりに吐かせると気管のほうへ入って危険です。
・けいれんを起こしているとき。
図「けいれんを起こしているとき」
けいれんを起こしているときは、体をしめつけている衣服をゆるめ、顔を横に向け、ただちに救急車を呼びます。

吐かせるときとは?


 吐かせるべきもの(「誤飲・応急手当て早見表」)は、吐かせます。その前に牛乳を飲ませるのは、毒を牛乳に吸着させ、胃腸からの吸収を遅らせるため、また水を飲ませるのは、毒の成分を薄めたり、吐きやすくするためです。

吐かせ方


図「吐かせ方」
吐かせるときは、指をのどの奥に入れ、舌の根元を強く押して吐かせます。

少量なら心配ないもの


図「少量なら心配ないもの」
マッチ、クリーム、口紅、乳液、蚊取り線香などは、なめたり、かじったりした程度なら、問題ありません。

ここに注意!


★見すごしがちな植物の肥料や活力剤、ゴキブリ駆除用ホウ酸団子、芳香剤、薬品類などにも注意。室内を子どもの目で再点検する習慣をつけましょう。
★冷蔵庫に薬を入れるときは、封があかないようにして保存します。
★洗剤や薬をペットボトルなどの飲料容器にけっして移し替えないこと。
★飲み残しがある缶を灰皿がわりに使わないこと。タバコがとけ出した水は、非常に危険です。
★カクテルやサワーなど缶入りアルコール飲料はジュースとまちがえやすいので、冷蔵庫に無造作に入れないこと。
★病院へいくときは、かならず飲んだものの容器や残りを持っていきます。

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