妊娠すると、からだにさまざまな変化が現れます
妊娠すると、多くの人につぎのような症状が現れます。
・周期的だった月経が2週間近く遅れる
ただし、ストレスや環境の変化でも月経が遅れることがあります。ほかの兆候もあわせてチェックすることがたいせつです。
・基礎体温が月経予定日以降も高温相のまま下がらない
妊娠すると黄体ホルモンの分泌がつづくため、体温が下がりません。
・つわりの症状がでる
つわりの症状は、人によってさまざまです。吐き気ばかりでなく、からだがだるい、眠い、イライラする、頭が痛いなども、つわりの症状です。
逆に、つわりの症状がまったくない妊婦さんもいます。
・トイレが近くなる
大きくなった子宮に膀胱が圧迫されるのが原因。排尿痛がないので、膀胱炎と区別できます。
・乳房に変化がみられる
乳房が張ったり、乳首の先が痛かったり、乳首や乳輪が黒ずんできます。
これらのからだの変化のなかで気をつけたいのは、つわりの症状がでたときです。妊娠を想定していないと、胃腸の病気と思って内科に診察にいき、胃や腸のレントゲン検査を受けてしまうことがあります。とくに、月経周期が不規則な人は注意します。
避妊していない場合は、いつでも妊娠の可能性があると考えて、こうした事態を避けるよう注意してください。
妊娠週数の数え方
WHO(世界保健機関)では正常な妊娠期間を280日と決め、7日を2週、28日(4週)を妊娠1か月としています。
それにもとづいて、日本では、最終月経の開始日が妊娠0週0日、分娩予定日が40週0日と決められています。
月経周期が28日の人の場合、排卵日は妊娠2週0日。つぎの月経の開始予定日は、妊娠4週0日(2か月)。月経の開始予定から1週間すぎれば、妊娠5週(2か月)と数えます。
一般には、妊娠5週のころ、病院で超音波検査をすると、胎児が入っている胎嚢という袋が見えるようになります。この時点では胎児の姿は見えませんが、妊娠6週をすぎれば、超音波で胎児が見えて、ドップラーで胎児の心拍も確認できるようになります。ドップラーは周波数の高い超音波をおなかにあてて、反射してもどってくる音で、胎児の心臓の音を確認する装置です。
胎児の心拍がきちんと確認できると、流産せずに赤ちゃんが育っているとわかります。
病院選びは、自分の目でたしかめて
満足のいくいいお産をするためには、病院選びもたいせつです。以下のポイントをめやすに選びましょう。
・建物が清潔で、受付も好印象
いい医療を提供してくれる病院かどうかは、外見からでもある程度、判断できます。
・医師や助産師、看護師が信頼できる
スタッフが、妊婦さんの立場に立って、いいお産ができるように努力しているかどうかが重要。その病院で出産した人の評判を参考にしても。
・希望の出産法で出産できる
・通院しやすい
妊娠7か月までは4週に1回、8、9か月は2週に1回、10か月は週1回妊婦健診があります。出産のとき、すぐにいける距離が安心。
「自分で生む」という自覚を持つこと
忘れてならないのは、出産するのはあなた自身だということです。病院のスタッフは、あくまでサポート役。満足のいくお産をするためには、医師まかせにするのではなく、「自分で生む」自覚を持つことがたいせつです。積極的に母親学級に参加したり、医師、助産師、看護師とよく話をして、スタッフと信頼関係をつくっていきましょう。
自分のからだをよく観察し、なにか変だと感じたときは、健診を待たずに電話で質問したり、受診しましょう。
また夫の協力も重要です。立ち会い出産をするかどうかは別にしても、妻が肉体的にも精神的にも大変であることを理解して、家事を手伝ったり、ねぎらったりしてください。
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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。