どんな病気?
極端に食事を制限する、あるいは、まったく食べない拒食(神経性食欲不振症)と、一度に大量の食べ物をつめ込むように食べる過食(神経性大食症)を合わせて、摂食障害といいます。それぞれの症状が単独で現れることもありますが、拒食と過食の両方がみられることもあります。
摂食障害は、圧倒的に若い女性に多く、10歳代後半~20歳代に集中していますが、最近では、男性や中高年の女性にもみられます。
原因
きっかけの多くはダイエットですが、発症の背景には、心理的な葛藤や挫折感などがあります。心理的な葛藤を体重や体型をコントロールすることに置き換えているとも考えられます。完璧主義の人や傷つきやすい性格の人に多くみられます。
症状
特徴的な症状はつぎのとおり。
●拒食症
極端に食事を制限した結果、異常にやせた状態になりますが、本人は太っていると思い込んでいます。貧血、無月経(続発性無月経)、低体温などが現れますが、本人は非常に活動的になるのが特徴的。
●過食症
大量の食べ物をとったあと、罪悪感に襲われたり体重増加をおそれて、口に指を入れて食べたものを吐き出します。それだけでは足りず、下剤を大量に飲むこともあります。
嘔吐をくり返すことで、消化器系の炎症、歯が溶ける、低カリウム血症(血液中のカリウム濃度が低下し、からだのだるさや脱力が起こります。ひどくなると全身の筋肉がマヒします。また、尿を濃くするはたらきが低下するため、尿量がふえて、口が渇きます)などの症状が現れます。
治療
治療法は確立していません。一般的に、衰弱したからだを回復させる治療と併行して、カウンセリング、行動療法、家族療法などを行います。
家族の方へ
摂食障害は、いったん発症すると回復まで時間がかかります。家族は患者さんの心理的な背景を理解し、根気よく治療に取り組む姿勢がたいせつです。また、ダイエットが心やからだに及ぼすさまざまな弊害を本人に伝え、安易にダイエットに走らせないようにしましょう(安全なダイエット・危険なダイエット)。
摂食障害についてもっと知る
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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。