酒が強いのは肝臓が強いことではない
体内に入ったアルコールは、肝臓でいったんアセトアルデヒドという毒性の物質に分解され、最終的には炭酸ガス(息)と水(尿)に変えて体外に排出されます。このアセトアルデヒドこそが悪酔いのもとです。
酒が「強い」「弱い」というのは、アセトアルデヒドを処理する酵素(アルデヒド脱水酵素)を多く持っているかいないかのちがいで、肝臓が強い弱いとは無関係。この酵素を持つ量は遺伝的に決まっています。数種類あるアルデヒド脱水酵素のなかのアルデヒド脱水酵素2型欠損者が日本人の約半数にみられます。この場合、うまく処理できなかったアセトアルデヒドが体内にたまるため、悪酔いをして顔が赤くなったり、頭痛や吐き気、嘔吐などを引き起こします。
この2型が完全に欠損している人が「下戸」です。下戸の人はお酒が飲めないぶん、肝臓に負担をかけずにすみます。逆にお酒が多量に飲める人は、肝臓がアセトアルデヒドの分解にはたらきすぎて過労を引き起こします。2型欠損者のなかでも、部分欠損の人は、飲みつづけるうちに少しは酒に強くなってきますが、飲酒量はそうふえません。
女性のお酒の飲みすぎは男性より早く重症化する
かつてはアルコール性肝障害は、飲む機会が多い男性に好発しましたが、最近では女性にもふえています。
女性のアルコール性肝障害がこわいのは、男性にくらべて悪化するのが早く、短期間で重症化しやすいからです。さらに、禁酒や治療をしたあとの予後は男性よりも悪く、死亡率も高くなっています。
女性の場合、アルコールによって肝細胞の免疫機構が一度ダメージを受けると、回復がむずかしく、禁酒をしても改善されないのです。この原因は、はっきりしていませんが、女性ホルモンの影響も関与しているのではないかと考えられています。
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