嚥下障害は、のどの機能の低下から(えんげしょうがいはのどのきのうのていかから)

 年齢がすすむとともに、のどに食べ物をつまらせたり、気管に入ってせき込むことがふえてきます。なぜこのようなことが起こるのでしょうか? 原因は、加齢とともにのどの機能が衰えることにあります。
 人間ののどは、食べ物と空気がいっしょに入ってきたときには、空気は気管へ、食べ物は食道へとじょうずにそれぞれの器官に送り込まれるようになっています。
 ところが、年をとると食べ物を送り込む機能が低下して、この交通整理がうまくできなくなってきます。また、歯が悪くなって、食べ物をきちんと咀嚼できなくなるうえに、飲み込む知覚も衰えるため、しばしば食べ物をのどにつまらせる誤嚥事故がふえてきます。
 のどの機能は、脳の血流が悪くなったり、活力が衰えると徐々に低下してきます。高齢者は、からだをよく動かして、血液循環をよくしておくことがたいせつです。
 また、寝たきりの人などに起きる誤嚥性肺炎も問題になってきています。これは、寝ているあいだに唾液が肺に流れ込んでしまうことによるもので、口の中にいる細菌が肺に感染して起こるものです。口腔内を清潔に保つよう心がけましょう。

飲み込みやすい食事のくふう


●細かく刻むよりやわらかく


 口の中の感覚が低下している人にとっては、小さすぎたり薄い形のものは感知しにくくなります。食べ物は細かく刻むより、やわらかくしたほうがよいでしょう。

●ゼラチンをじょうずに使って


 ゼラチンで固めたものは、のどごしがよく、舌の弱い力でもつぶれます。ゼラチンを料理にじょうずに活用するとよいでしょう。

●食べる意欲を引き出そう


 食べやすさだけでなく、食事本来が持つ「味わい」や「楽しみ」にも配慮が必要です。色どりよく盛りつけて、食べる意欲を引き出しましょう。

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