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子育て期(生後1歳7ヶ月~2歳)
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子供でも花粉症になってしまうのか、また、対策を知りたいです。

子育て期(生後1歳7ヶ月~2歳)の相談

Q4055:子供でも花粉症になってしまうのか、また、対策を知りたいです。

1歳8カ月の子供がいます。子供が花粉症の症状を出しているのではないのですが、私が花粉症で既に症状がかなり出ている状態です。毎年とても辛く、外に出かけるのが億劫になるほどなので子供には花粉症になってほしくないと思っているのですが、子供も花粉症になる可能性があるのでしょうか?もし花粉症になる可能性があるのであれば、花粉症にならないようにする対策を教えていただけたらと思います。 2019-02-21 00:46
渋谷紀子先生
近年、成人の25-30%がスギ花粉症と言われ、子どもの花粉症も増えています。1998年と2008年の全国実態調査を比較すると、スギ花粉症の有病率は、5~9歳で7.2%→13.7%、10~19歳で19.7%→31.4%と著しい増加傾向が見られます。ひと昔前は花粉症の発症は4~5歳くらいからと言われていましたが、最近ではさらに低年齢化が進んでいるようです。 アレルギー疾患の発症には、遺伝因子と環境因子の両方が関与すると言われています。確かに家族性のアレルギー体質は影響するかも知れませんが、現状日本では花粉の飛散量が非常に増えているために、もともとアレルギー体質でなかった大人も花粉症を発症しています。体質を心配するより、まずは環境整備が先決のようです。 子どもの場合も大人と同じようにくしゃみや鼻水などの鼻症状が現れますが、小さな子どもはよく風邪をひくので、症状の見分けが難しいことがあります。さらさらした透明な鼻水が長引いたり、目のかゆみ・結膜の充血をともなっていたりすることがある程度の目安になります。また、花粉の飛散が多い日に症状が強く出れば、かなり疑わしいでしょう。風邪に抗アレルギー薬は効かないので、それで症状がピタッと止まる場合も、アレルギーによる症状と考えてよいと思います。 症状が重くなると睡眠不足や集中力の低下など、日常生活に差し障ることもありますので、お子さんが花粉症かな?と思ったら、早めに病院を受診して相談してください。季節に一致した特徴的な症状があれば診断に必須ではありませんが、皮膚テストや血液検査で原因抗原を確認することもあります。 花粉症を発症した場合の治療法ですが、最近は子どもにも処方できる「眠気の少ない」抗アレルギー薬の種類が増えてきました。シロップや粉薬、口の中で溶けやすい錠剤などいろいろあります。症状によっては点鼻薬、点眼薬も処方されます。もし前のシーズンに明らかな症状があった場合は、少し早めに抗アレルギー薬の内服を開始した方が、症状が軽く済みます。 また、こうした対症療法のほか、いわゆる「体質改善」として行われてきた注射による減感作療法に加えて、最近では「舌下免疫療法」も話題になっています。それぞれのメリット・デメリットを確認した上で、お子さんに合うものを選んであげてください。 予防策としては、可能な限り花粉との接触を避けることです。マスクなどで予防するほか、なるべく家の中に花粉を持ちこまないよう、ドアの外で衣類の花粉をよく払ってから玄関に入るようにしましょう。

先生のプロフィール

東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院小児科、愛育病院小児科などに勤務したのち、カナダのトロントに研究留学。帰国後は東大病院、山王病院、NTT東日本関東病院小児科などを経て現職。
日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。四女の母でもある。監修した『はじめてママ&パパの0~6才 病気とホームケア』(主婦の友社)では、新米ママやパパのために、最新の病気について分かりやすく解説している。
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