
Q.最初のお産は、急遽帝王切開。次は普通分娩したいという思いが自分にあるけれど、やはり普通分娩は難しい?
4年前、第1子を出産しました。妊娠中はまったくトラブルなくすごせたのですが、陣痛がきたあと子宮口が思うように開かず、急遽、思ってもいなかった帝王切開になりました。とてもショックでした。産後の回復も悪くつらかった思いがあります。
先日、第2子の妊娠がわかりました。嬉しい反面、今度は普通分娩をしたいという思いが自分に強くあることにも気づきました。最初の妊娠が帝王切開の場合は、やはり普通分娩は難しいですか? できる可能性はありますか。教えてください。お願いします。
(33歳 妊娠7週)
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帝王切開というのは「大きくなった子宮を切開して、赤ちゃんと胎盤を取出した後、切開した傷を縫い合わせる」という手術です。ですから子宮には、その傷跡があるわけですね。次の妊娠の時には胎児が大きくなるに従って子宮の壁は引き延ばされます。傷の部分も引っ張られることになります。人間の傷を修復する力は強いのでこの傷の部分は妊娠の280日かけて徐々に引っ張られても、裂けてしまうことは、まずありません。
しかし子宮口を開き赤ちゃんを生み出すための陣痛はかなり強い力ですし、数時間から10数時間にわたって繰り返されます。この陣痛という子宮の筋肉の収縮は、傷の部分を繰り返し引っ張ることになります。そのために引き延ばされて薄くなり、さらには裂けてしまうことがあります。これを【子宮破裂】というわけですが、子宮の壁が薄くなって裂けそうになっているかどうかを予測することが難しいのです。超音波断層法の検査でも危険を予測するのは難しいのです。万一、この子宮破裂を起こせば、胎盤に血流が急に減少するために、赤ちゃんへの酸素の供給が減ってしまい危険です。実際に子宮破裂を起こすことは少ないのですが、起こりそうであることの予測が難しいこと、万一、起こってしまうと赤ちゃんを助けるのが難しいことの2つの理由で2度めも帝王切開が選ばれるのです。
自分の力で、自然の産道を通して赤ちゃんを産むのも母親として大事なことですが、元気な赤ちゃんを産むことも母親として大事なことだと思います。超緊急の手術の体制がとれるかということもありますから、主治医の先生と相談してみられたらどうでしょうか。
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▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール
元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。
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