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妊娠後期(5~9ヶ月)
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2002-06-01T00:00:00+0900 2002.06.01

Q.妊娠26週で「羊水が多め」と言われました

現在、26週と5日で2人目を妊娠中です。22週頃から羊水が少し多めといわれています。24週の時の超音波検査では、赤ちゃんのほうには問題なさそうだということでしたが、今回の検診の先生には、「超音波検査ではそこまでわからない」と言われとても不安です。大学病院なので検診のたびに先生が違って、お話も違うことがあります。
私のように羊水が多めといわれた場合、何か検査するなど方法があれば、ぜひ教えてください。心配で夜もよく眠れません。

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1)超音波検査で羊水量を推定するのですが、22週くらいの時の基準値はハッキリとは決まっていないと思います。AFIという価(羊水指数)があり、妊娠後半の妊娠25週では、羊水量500ml、36週では羊水量800mlです。2)このAFIという羊水指数は、「9~20」というのが正常範囲となっています。「20」以上は羊水過多、「9」以下は羊水過少となります。3)この時期、羊水は主として胎児の尿と肺の分泌物から成っています。一部は卵膜から分泌されると考えられています。一方、胎児は羊水を飲み込んで腸から吸収しています。こうして、1時間に500mlの速さで羊水は入れ替わり、2.9時間で全部入れ替わってしまうと言われています。4)従って、羊水量はいつも多くなったり、少なくなったりしていると考えられます。繰り返し計測してみて、いつも基準より多い時に初めて、羊水過多と言えるわけです。5)羊水を作るのが多いか、吸収するのが少なければ、羊水はだんだんたまって来ます。羊水過多はだんだん進行することになります。しかし胎児も生きているのですから、飲み込み方や、オシッコの仕方が変わる可能性もあります。6)羊水過多の頻度は0.4~1.5%とされています。7)羊水過多になる原因としては、たくさんのものが考えられています。糖尿病、胎児の奇形(消化管の閉鎖や狭窄・神経系の奇形など)、多胎、胎盤の炎症や腫瘍、胎児の感染症などの異常、それと原因不明です。しかし羊水過多のなかで、これらの異常の頻度は、10~12.7%で、残り90%は原因不明です。原因不明というのは、「産まれた後も羊水過多の原因がわからなかった」、すなわち「赤ちゃんに異常がなかった」ということなのです。8)大事なことは、「羊水が多すぎる時にはその原因を探す必要がある。しかし90%の場合、異常はないのだ」ということです。出典:周産期医学必須知識Vol.211991p.177/周産期医学必須知識Vol.261996p.38;191/総合産科婦人科学1979p.67;642

2002-06-01T00:00:00+0900
  • ▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール

    • 元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。

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