切り傷・すり傷・刺し傷(きりきずすりきずさしきず)

切った


 切り傷は、刃物でなくて紙や植物の葉でもできます。その緊急性は、出血の度合いで決まります。

すぐにすること


・傷口を直接押さえて圧迫止血します。
 血がにじみ出てくるようなら、止血になっていません。傷口全体を清潔な布でしっかり圧迫します。
図「傷口を圧迫止血する」
きれいなガーゼ・布・脱脂綿などを、傷口が開かないようにしっかりあてて止血します。
・出血が続くときは、包帯をします。
図「包帯をする」
出血がじわじわと続くときは、ガーゼの上からさらに包帯などを巻いて圧迫します。
 切り傷は、原因、部位を問わず、よく起こすものです。大きく深い傷だと縫うことになりますが、深い傷でも小さければテープで止めるだけで傷口がつくこともあります。
 傷の場所により、力がかかったり、よく動かす部位だとつきにくいので、小さい傷でも縫うこともあります。

すりむいた


すぐにすること


・汚れがあれば洗い流し、消毒します。
図「汚れや異物を洗い流す」
傷口を見て、異物があれば洗い流し、消毒することが基本です。消毒したあとは、傷が軽ければ、そのまま乾かします。
 すり傷は、大きな出血をともなわないことがほとんどだと思いますが、出血がひどい場合は、止血を先にします。
 傷が大きかったり、打撲をともない、皮下出血や痛みがあるときは、きれいなガーゼや布でおおい、冷やします。

刺さった


くぎの場合


 ゆっくり抜いて、血をしぼり出し、消毒します。
図「くぎの場合」
汚れを血といっしょにだす感じでしぼり出し、消毒します。

ガラスの場合


 小さなものは静かにとりますが、深く刺さった場合は、抜くと大出血につながるので抜かずにそのまま固定して、すぐに受診します。

ナイフの場合


 刃物の深い刺し傷は原則的に抜いてはいけません。大血管への刺し傷は抜くと大出血につながるので危険です。そのまま受診します。

釣り針の場合


図「釣り針の場合」
釣り針は、針に戻りがついているので、刺さるとやっかいです。むりに引き抜こうとすると、肉や組織を裂くことになり、傷をひどくします。そのまま抜かずに医師の治療を受けます。
 緊急の場合で、先が突き抜けていれば、ペンチなどで切り落とし、抜きます。

トゲの場合


 トゲを完全に引き抜きます。トゲがとれたあとは、血をしぼり出し、消毒します。
図「トゲの場合」
トゲをとるときは、先がでていれば消毒した毛抜きを使います。先がうまくでていなければ、火で消毒した針などで、トゲの先をだしてからとります。

ここに注意!


★くぎは、古くさびたくぎ、土がついて汚れたくぎなどが刺さった場合は、化膿したり、破傷風になる危険があります。かならず医療機関を受診します。
★釣り針が、ほおに刺さる事故がふえています。子どもを釣りに連れていくときは、周囲に十分注意しましょう。また、刺さった場合、傷を最小限にとどめるためにも、かってに引き抜かず、かならず医師の治療を受けます。
★爪のあいだにトゲが刺さると、ひょうそ(「ひょうそ・爪囲炎」)の危険もあります。とれない場合は、医療機関へいきましょう。
★トゲによる刺し傷は、化膿の危険があるため、大きなもの、皮膚表面に見えているものはかならずとります。自分でとろうとして、途中で折れてしまった場合などは受診します。

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