肘内障(ちゅうないしょう)

どんな病気?


子どもの手を急に引っぱったときに、肘が抜けた状態になることです。2歳以下に多く起こります。

症状


肘が抜けると、子どもは痛がってはげしく泣き、腕を動かさなくなります。腕をわき腹につけて、まひしたように、手をだらんとさせたり、腕を上にあげることを拒むので、親は肩の関節が抜けたのではないかと思うこともあります。しかし、たいては肘が抜けているのです。

原因


急に幼児の手を引っぱるのが原因です。肘関節は、上腕骨の下端、前腕の内側の尺骨と外側の橈骨の上端からなり、薄い輪状靭帯が橈骨を巻くように支えています。この橈骨が輪状靭帯からはずれかかって起こります。関節の脱臼ではありません。
図「肘内障」
肘が抜けたというのは、輪状靭帯から橈骨が抜けた状態(図右)をいう。

治療


肘関節を直角に曲げさせて、橈骨の骨頭を手で押さえながら、前腕を外側に軽くまわすと、整復できます。
 一度でできないときは、今度は同じようにして、前腕を内側にまわします。
肘がもとにもどると、すぐに手を動かすようになります。
 家庭でもできますが、最初は肘が抜けたのかどうか判断ができないこともあり、慣れない大人がやると、かえって子どもに痛い思いをさせるので、受診したほうがよいでしょう。

家庭でのケア


再発するケースもありますが、学童期になれば、自然に起こらなくなります。4~5歳までは、手を急に引っぱったりしないようにしましょう。

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