皮膚の病気(ひふのびょうき)

皮膚のしくみとはたらき


 皮膚は、表皮とその下の真皮と皮下組織でできています。表皮は4つの層からなり、ここでは新陳代謝がさかんで、たえず新しい細胞と入れかわり、古くなった細胞は角質層をへて、垢となってはがれていきます。
 皮膚は臓器の1つとして、さまざまなはたらきをしています。
 ①体内の保護作用=体の表面をおおって、外からの物理的な力や薬品などの化学的刺激から体を守ります。また、細菌などの侵入を防ぎます。②体温調節作用=汗をだすことで体温を調節して、外界の温度変化に影響されることなく、体内の温度を一定に保とうとします。③分泌・排泄作用=皮脂を分泌して皮膚をうるおし、弱酸性の膜をつくることで、細菌の繁殖をおさえています。また、発汗することで老廃物を排泄して、腎臓のはたらきを補っています。④知覚作用=触覚、痛覚、温冷覚を感じとって、脳に伝えます。⑤呼吸作用=肺呼吸の1%ですが、皮膚は酸素を取り入れ、炭酸ガスをだしています。⑥吸収作用=軟膏などの有効成分あるいは殺虫剤などの有害な物質も皮膚から吸収されます。⑦免疫作用=免疫反応によって、有害な異物を認識するはたらきをします。

子どもの皮膚病の特徴


 子どもの皮膚は、大人にくらべて皮脂の分泌が少ないので乾燥しやすく、刺激にも敏感です。
 年齢が低いほど皮膚病になりやすく、汗やよだれ、食べこぼし、気温の変化、衣服によるこすれなどでも湿疹や皮膚炎になります。子どもの皮膚病でもっとも多いのは湿疹とアトピー性皮膚炎で、つぎに感染性のとびひや水いぼが続きます。あざも多くみられる皮膚疾患の1つです。
 また、子どもの場合、皮膚の症状が発育にともなって変わることがあります。たとえば、アトピー性皮膚炎では、乳児の場合、顔にでていたものが幼児になると、肘や膝の内側にできやすくなり、湿疹の状態も変化します。

清潔を心がけ、早めに手当てを受ける


 おむつや汗などで汚れた下着はこまめに取り替え、また、おふろで体をよく洗い流し、いつも皮膚を清潔に保つことが皮膚病の予防と治療の基本です。
 子どもの皮膚病は、大人とくらべて悪くなるのも早いのですが、回復するのも早いものです。よくならないときはかってに軟膏などを塗らないで、早めに皮膚科を受診しましょう。
 とくに、かゆみが強いと、ひっかいて症状を悪化させます。早めに診察を受けて、かゆみを早く止めることが大切です。
 なお、皮膚病にみられる発疹には、いろいろな種類があります。丘疹は、小さめの隆起性の病変です。大きめのものは結節といいます。水疱は、いわゆる水ぶくれで、皮膚内に透明な体液がたまったもので、中に膿がたまって黄緑色になったものが、膿疱です。斑は、皮膚の局所的な色調の異常です。
図「皮膚の構造」
図「発疹の種類」

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