多様化する価値観、すすむ晩婚化
女性の大学、短大などへの進学率が上昇し、社会進出がすすんだ結果、経済力が高まり、結婚に対する意識が大きく変わっています。平均初婚年齢が上昇し、その年齢も20歳代後半から30歳代前半に広がっているのは、その現れの一つでしょう。かつての「結婚適齢期」という考え方は薄れ、年齢ではなく、結婚したいときがいつでも適齢期になったのです。
また、「あえて結婚しなくてもよい」という女性がふえ、結婚は「しなければならない」ものから「選択的にする」ものへとなりました。といっても、一生独身でいる女性がふえたのではなく、晩婚化がすすんでいるのです。
「生む」「生まない」も選択する時代へ
日本の出生率は年々減少し、ひとりの女性が生涯に出産する子どもの数を示す合計特殊出生率が、2002年には1.32と過去最低になるなど、少産少子化がすすんでいます。その背景の一つに、女性の晩婚化により、20歳代女性の未婚率が上昇し、さらに結婚しても子どもをつくらないカップルがふえていることがあげられます。
晩婚化がすすむ反面、20歳代前半で妊娠してから結婚するカップルもふえていますが、このケースでは20歳代後半になっても第2子を生まない傾向が多くみられます。
また、意識的に子どもを持たないという選択をする人がいる一方で、理想の数だけ子どもを持てないという傾向もみられます。
結婚10年未満の夫婦の理想の子ども数の調査では、約9割が2~3人としていますが、現実には合計特殊出生率の数字にみられるように2人以上の子どもを持つ人は少数です。
その理由としては、子どもを持つほど養育費や教育費がかかる、住宅事情を考えて、2人め、3人めの出産をあきらめるといった現実的な問題もありますが、結婚しても家庭や子育てに埋没することなく、個人としての目標や時間をたいせつにしたいと考える女性が多くなっていることがうかがえます。
ライフスタイルの変化とともにふえるトラブル
こうしたライフサイクルや環境の変化は、女性の心身にも大きな影響をおよぼし、それにつれて病気や健康のトラブルもふえ、その内容も昔にくらべると、多様化しています。
たとえば、月経不順や無月経(続発性無月経)には、食生活も含めた生活スタイルの変化や、精神的・肉体的ストレスの増加が深くかかわっています。
また、ここ20~30年のあいだにとくに目だっている子宮内膜症の増加は、初経(初潮)年齢が低下したことや出産の高齢化、出産回数が減ったことや子どもを生まない女性がふえたことなどが大きな要因と考えられています。
さらに、性体験の低年齢化や複数のセックスパートナーを持つことなどによって性感染症がふえ、子宮がんなどの若年化傾向も問題になっています。
そんななかで、健康を守るためには、まず、自分のからだのしくみや心についてよく知ることがたいせつです。
流行やさまざまな情報にふりまわされるのではく、正しい知識を持ってきちんと自分のからだや心と向き合っていきましょう。あなたの健康を守るのは、あなた自身なのですから。
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