急性うっ滞性乳腺炎(きゅうせいうったいせいにゅうせんえん)

注意したい年代


20代、30代。

どんな病気?


 出産後に、乳汁の通りが悪いために乳汁が乳腺内にたまり(この状態を「うっ滞」という)、乳房全体が腫れて痛む病気です。出産後1~2週間の産褥期に起こりやすく、授乳に慣れていない初産婦に、とくに多くみられます。
 ほうっておくと乳頭から侵入した細菌に感染し、急性化膿性乳腺炎となる場合もあります。

症状


 乳房が腫れて、全体あるいは部分的にかたくなり、さわると強い痛みがあります。乳房は熱をもちますが、この段階では全身の発熱はありません。38度以上の発熱があるときは、急性化膿性乳腺炎の疑いがあります。

原因


 乳汁は産後1~2週間めにもっとも分泌量がふえますが、若い初産婦では、乳管の発育が未熟なうえに授乳に不慣れなため、乳汁が流れにくく、乳管内にたまってしまうのです。

治療


 乳房マッサージや、さく乳器で、たまった乳汁を出します。それでも治らない場合は、乳房を冷湿布で冷やし、一時的に乳汁の分泌を抑制します。

あなたへのひとこと


 乳汁の出が悪くてもくり返し授乳し、マッサージやさく乳器を使って、乳汁を残らず出し切るようにすると予防になります。細菌感染しないよう、授乳後は乳頭や乳輪についた乳汁を滅菌ガーゼなどでふき取り、清潔にしておきます。
 もともと乳首がへこんだ陥没乳頭扁平乳頭Q)乳首が陥没しているのが気になるけど……)の人、赤ちゃんに吸われて乳頭に傷ができているときなどは、授乳が十分にできず、うっ滞を起こしがちです。陥没乳頭、扁平乳頭の人は妊娠中からマッサージをし、乳頭を出やすくしたり、乳管を開くようにしましょう。分娩後は根気強く、まめに授乳するようにします。

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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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