かわいいと思えません。
子育て期(生後0~4ヶ月)の相談
Q1944:かわいいと思えません。
生後3ヶ月の娘の母です。
母乳神話の産院での地獄のような入院からスタートした育児。
一度もかわいいと思えません。
「なんで子供なんて欲しかったのか」と後悔しています。
哺乳瓶拒否なのに、母乳は遊び飲みして1時間間隔なんてザラ。
寝かしつけに抱っこ1時間。その抱っこのまま1~2時間寝かせます。どんなに試行錯誤しても置くと起きてまた一からやり直し。ご機嫌タイムは朝の授乳後40分弱と、夕方20分程度。あとはほとんど一日ぐずぐず不機嫌で抱っこです。
夫はパン一枚焼くやり方も覚えない何も出来ない人。
出産して自分の人生が終わった気分です。
元々子供は嫌いでしたが、「我が子はかわいいよ!絶対大丈夫!」と説得され出産。もっと子供が嫌いになりました。
早く幼稚園行くなり、手が離れてほしいです。こんな状態で離乳食...朝の貴重なご機嫌タイムを離乳食に費やしたら私の食事や家事はどうなってしまうのでしょうか。
同じ月齢の友人の子は、メリーで遊ばせてると勝手に一人で寝るようです。
「昼間は子が寝てるうちに昼寝を」なんて無理なんです。夜中は2時間間隔で起き、また遊び飲み。もううんざりです 2016-11-29 03:38

この状況は辛いですね。
今は、「こんなはずではなかった。」という感じでしょうか。妊娠中に描いていた育児生活と現実とのギャップを受け入れられないのでしょう。そのためか、少々イライラ状態が続いているのでしょうか。この状況をそのまま放置すると、なみしさん自身のメンタルヘルスに影響し、負のスパイラルに陥ってしまいます。そのことについても、なみしさんはわかっているために、余計にもがいている思いを感じました。
このような状況は、なみしさんだけに起こっているだけではありません。他のママも大なり小なり感じています。では、このような状況をどのように切り開くことができるでしょうか。
人にはそれぞれにいろいろな役割を持っています。人間関係にはその役割が影響します。しかし、役割は変化しますし、関係も変わってきます。その最大は出産後の生活です。子どもが生まれることにより役割の変化があります。今は新米ママとして、なみしさんはいろいろな人に助けてもらうことが必要です。それでは、どのような助けが必要なのでしょうか? 助けには、いくつかの方法があります。
まず1つ目は、自分の気持ちを聴いてもらうことです。
このような感情はダメなことなど思わず、大変なことや淋しいことなど感情を大人に聴いてもらうことで気持ちがスッキリします。ポイントは助言をもらうのではなく、自分の吐き出す感情を受け止めてもらうことです。なかなか夫には言いにくいと思っている方も多く、専門家や友人など誰でも構いません。しかし、この感情を一番伝えたいのは夫なのだと思いますが…。
2つ目は、今の状況のアドバイスをもらうことです。アドバイスは正しい情報が必要です。
3ヶ月の子どもの睡眠パターンは、夜型なのです。赤ちゃんは1日の半分を寝ているなど間違った情報も氾濫しています。夜なのに泣いてばかりいるというのは当たり前なのです。4ヶ月過ぎると睡眠パターンは昼型になってきますので、もう少し時間が経つと少しずつ変わってきます。また、お母さんの感情は子どもに移ります。イライラしていると余計に子どもは敏感になったりグズグズしたりします。また、産後の抑うつ状態もよく聞きますが、イライラすることもこれも自然なことです。
母乳については、直接授乳を見てもらって助言するのが一番解決しやすいため、出産された施設や開業助産師に見てもらい、アドバイスをもらうのがよいでしょう。
「かわいいと思えない」ということですが、なみしさんが、そう思っていることを言えたことが重要です。女性は誰しも赤ちゃんに愛情があるとは限りませんし、自分の子どもをかわいいと思えないと思っている女性もいます。しかし、このような感情は自分で封印していることが多く、それが苦しめることにもなります。しかし、なみしさんは言えたのです。
なみしさんはかわいいと思えないと思いながらも、育児を放棄していませんよね。赤ちゃんとの関係は、何もできない赤ちゃんのお世話をあれこれすることで、赤ちゃんは安心感をもらい、それを返すメッセージをその養育者に返し、養育者はそれを受け取り「かわいい」と感じていきます。かわいいという感情は、これからゆっくりと芽生えていくことでしょう。
今は、自分自身に起こっていることがいっぱいになっている時期なのです。まずは、リラックスできる方法を考えましょう。リラックスは、短い時間(15分以内)でできる方法を見つけてください。他には、自分へプチご褒美をするのもよいかもしれません。
どうか自分を大切にしてあげる時間を作ってください。
3つ目は、人に助けてもらいましょう。
話を聴いてもらいたいのなら、誰かに「今、私の話を聴いてください」と頼まなければなりません。また、何かを手伝ってもらいたいのなら、それを引き続きお願いします。お願いするのは、相手が気持ちよくやってくれることが大切ですから、身内や友人にお願いするのであれば、相手にお願いするタイミングやどのようにお願いするのかを考える必要がありますね。他には、公的機関やNPOなどもあなたを助けてくれます。
助けてもらうことは当たり前のことですよ。1人で頑張りすぎないでください。
この状況は、ずっと続きません。
保育園に預けて働くことも、とてもいいことだと思います。
先生のプロフィール
聖母病院(東京都新宿区)勤務。いつも妊婦さんの気持ちを大切に、優しく、ときには厳しくコミュニケーションしている。「相手の立場に立った、わかりやすい相談」がモットー。妊娠・出産・育児に不安を感じる妊婦さんたちを、安心に導くかたわら、近年は妊娠からの食育の提案する活動(妊娠食育研究会)、メンタルヘルスの支援、高校生の性教育にも積極的に取り組んでいる。-
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