
Q.性別を知りたがる義父母。超音波写真でどこまでわかる?
現在、妊娠20週です。はじめての出産なのですが、義父母にとっては初孫で、とても楽しみにしてくれています。男の子を望んでいるようです。先日「そろそろ性別がわかるころだと思うわよ。わかったらどっちか教えてね」と言われました。私たち夫婦は、どちらでもいいと考えているので、あえて気にしていませんでした。が、私のあいまいな対応が悪かったのか、義母から「見る人が見れば超音波写真で男の子か女の子かわかるらしいのよ、見方を教わったの。次の健診と今持ってる写真を見せてね」と言われてしまい、困っています。超音波写真を見れば、やはり性別がわかってしまうものでしょうか。気が重いです。
(35歳女性 妊娠20週)
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超音波画像で見られるのは羊水に浮かんだ体の表面、柔らかい皮下組織や筋肉や脂肪と接する堅い骨の表面などで超音波の透過性が変わったり反射したりするので画像として見ることができるのです。
胎児の性別は、男児の場合には陰茎(ペニス)と精巣(睾丸)の入った陰嚢が股間に存在すること、女児の場合はこの2つ(陰茎と陰嚢)が認めらず、左右の大陰唇と陰裂が2つ並んだ小さな長楕円として認められることによって判断されます。しかし左右の大腿をぴったりくっつけていると、陰茎と陰嚢あるいは左右の大陰唇と陰裂の輪郭はわからないので、男女の区別は不可能です。
妊娠20週の胎児はまだ小さく頭殿長(頭から臀部までの長さ)が19cmであり、大腿骨の長さも25~35mmくらいですから、小さな陰茎は確認は難しいのです。また精巣も小さく陰嚢内に下がってきていないことも多いためわかりにくいのです。「陰茎と陰嚢が認められないから女児と決めることはできない」ということです。妊娠27週くらい(妊娠7ヶ月くらい)になると陰茎と陰嚢を認めやすくなりますが、例えば臍帯がちょうど股間の辺りにあると誤認することがあります。
以上のように胎児の性別を診断するのは困難な場合があり、誤判断の可能性もあるため、日本産婦人科学会としては性別を教えないという申し合わせをしています。間違った場合の影響をも考慮してのことです。
定期健診の時の超音波検査の写真は、男女の判別をするために撮った写真ではありませんので、それを見て男女を判断することはできません。
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▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール
元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。
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