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妊娠後期(5~9ヶ月)
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2003-06-06T00:00:00+0900 2003.06.06

Q.逆子で知りたい「外回転術」のこと

外回転術で逆子を治してみるのですが、赤ちゃんにとって危険もしくはかわいそうなことなのでしょうか?帝王切開はなるべく避けたいと思っていたのですが、赤ちゃんのためならどちらでもよくなってきました。危険性と赤ちゃんへの影響など教えてください。

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通常赤ちゃんにとっては、呼吸の自立という点で、経膣分娩の方が帝王切開より利点が多いのです。しかし骨盤位(逆子)の場合には(特に初産では)経膣分娩のほうがリスクが高いのです。●逆子出産のリスクが高いわけ胎児で一番大きいのは頭です。逆子で経膣分娩の場合は、からだが先に生まれ、続いてこの大きな頭が生まれることになります。このとき、胎児のお腹と胎盤をつないでいる臍帯が、あとから生まれる頭と産道の間に挟まれ圧迫されます。胎児が娩出するまで、つまり母親のからだから完全に離れるまで時間がかかると、臍帯が圧迫されている時間は長くなります。これが、胎児にとって大きな負担になることがあるのです。●リスクを避けるためにそれで、骨盤位を頭位にかえようと「骨盤位矯正の体操」や「外回転」「お灸」「水中逆立ち」などが試みられています。この中で一番効果があると考えられるのが「外回転術」です。●「外回転術」最近の事情「外回転術」は、子宮腔の大きさに較べて赤ちゃんが小さければまわしやすいのですが、せっかくまわしてもまた自分でまわって、また逆子になってしまうかもしれません。それであまり実施されなくなっていましたが、最近子宮の壁を緩める(弛緩させる)薬剤が使われるようになって、まわしやすくなったこともあり、試みられるようになりました。●「外回転術」の問題と対処頻度は少ないのですが実は「外回転術」にも、胎盤早期剥離や臍帯圧迫・出血・臍帯巻絡などをおこす危険があります。それで、外回転術を実施中に赤ちゃんに危険な様子が見られれば、すぐに帝王切開ができるように準備をしてそして妊娠37週前後になってからやるようになって来ました。いずれにせよ主治医の説明を求めて、納得して選択してください。

2003-06-06T00:00:00+0900
  • ▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール

    • 元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。

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