哺乳動物の特徴は、出産後の赤ちゃんの育児に手間がかかることです。すなわち「授乳期間=子育てに忙しい期間」になります。この間に次の妊娠がしにくいように自然の摂理が働いています。従って、授乳をやめてから、妊娠するために有利な環境が整います。もちろん授乳中にも運良く妊娠される方もおられますが、授乳中は妊娠率が低下する時期になります。
断乳/卒乳しないと治療はできないわけではありませんが、確率が低くなりますので、体外受精などの高額な治療をされる場合には断乳してからが良いでしょう。高温期が7〜9日くらいしかないのは黄体機能不全を疑いますが、上記の理由により断乳前には妊娠への環境が悪くなりますから、それによるものと考えるのが妥当でしょう。
なお、黄体機能不全とは、排卵後の卵胞が出すホルモン不足による着床障害を総称したものですが、黄体ホルモンの出所は毎月変わりますので、しっかりとした定義や対策ができないのが現状です。
こうしたことから、まずは断乳して妊娠の環境を整えてから治療をスタートするのがおすすめです。
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▼ 松林秀彦先生のプロフィール
慶應義塾大学医学部卒業後、アメリカインディアナ州メソジスト病院生殖移植免疫センター研究員、東海大学医学部産婦人科准教授などを歴任し、2013年に「男性と女性を同時に診療する」コンセプトで設立した不妊センター、リプロダクションクリニック大阪院長に就任。1人でも多くの方が子どもを抱けることを目指して尽力している。
また、治療に対する夫婦の温度差、周囲からのプレッシャーといった「不妊症の心のケア」にも取り組み、さまざまなメディアで取り上げられている。
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