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2003-02-21T00:00:00+0900 2003.02.21

Q.絨毛膜下血腫との診断に、中絶も考えています

現在、妊娠13週4日で、胎児も順調のようですが、子宮内に血液の塊が見られる子宮内血腫(絨毛膜下血腫※)と診断され、ある産婦人科のお医者様に、無事に生まれる可能性は50%の確率だとも言われました。
たびたび出血もありましたが、今のところエコーに血の塊が見られるものの外に出る出血はありません。
無事に生まれる可能性がないのなら中絶をして、次の妊娠に期待したらどうかと周りに言われています。
私たち夫婦としては、せっかく授かった子なので何とか持ちこたえて産みたいと思っているのですが、もし早産などで障害のある子を持ってしまったらどうしようか、このまま妊娠を継続させていってもし母体に悪影響を与えたらどうしようかなど、ここ連日悩んでいます……。
子宮内血腫というのは、無事に産むことができる可能性はそんなに少ないものなのでしょうか。50%の確率なら母体の健康等考えて、中絶した方がよいものなのでしょうか。
どうしたらいいのか、本当にわからなくなってしまいました……。

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●絨毛膜下血腫は超音波検査によってわかるように…超音波検査を妊娠事例の全例にやるようになって、今まで思いもつかなかった事がわかるようになりました。絨毛膜下血腫もその一つです。全妊娠の1.2%に見られるという報告があります。また切迫流産の患者の5.4~18%に見られるとも書かれています。本当は絨毛膜下血腫と診断された人の何%が流産するかを知りたいところですね。そのデータはないのです。●絨毛膜下血腫が見つかっても心拍動が見つかれば98~99%は大丈夫「切迫流産」とは、「流産になる心配がある」ということですが、現在は超音波断層法で胎児の心拍動が確認できれば98~99%の確率で流産はしないとされています。切迫流産の診断は、出血があるかと下腹痛があるかという自覚症状によります。そして絨毛膜下血腫があると、茶色の出血の原因となることがあります。出血がある時に超音波検査をすると数%に絨毛膜下血腫が見つかると言った方がいいでしょう。それでも心拍動が見つかれば98~99%は大丈夫なのです。●50%の確率ということに関する考え方もちろんこのような数字の上での事は、実際に診察をして「出血の色や量」「お腹の痛さの性質や場所」「出血や下腹痛が起こったきっかけは何かあったか」「心拍動の数=脈拍数」「胎児あるいは胎芽の大きさ」「絨毛膜下血腫の大きさ」などによって「大丈夫」の重みは変わります。診察をされた先生が「無事に生まれる可能性は50%の確率だ」と言われたのは何か根拠があったのかも知れませんが、拝見していない私には50%の根拠はわかりません。むしろ50%は大丈夫と考えればよいのかと思います。●その場で診察した先生に聞くことがいちばん大切いつもお話するように、わからないこと、疑問なこと、不安なことはその場で、診察をした先生に聞いた方が、納得できると思います。「セカンド・オピニオン」も直接お会いして、必要ならば診察をできる状態でこそできることなのです。●子どもに対して親がやれることは…奇形を含めた障害児は常に(どのような妊娠であっても)数%の確率で生まれるものなのです。赤ちゃんが生まれてくる環境(いわゆる環境問題だけでなく家族を含めた人間関係も)をよくしておくことが、親としてやっておけることではないでしょうか。

2003-02-21T00:00:00+0900
  • ▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール

    • 元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。

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