口の中をけがした(くちのなかをけがした)

舌や唇を切った


 外側から強い衝撃を受けたりして、舌や唇を歯で傷つけ、出血することがあります。

すぐにすること


・顔を前に傾け、血液を飲み込まずに吐き出させます。
図「口の中をけがした①」
血液を飲み込むと、嘔吐の原因になりますので、飲み込まないように注意します。
・出血部位を押さえます。
図「口の中をけがした②」
 出血を止めるために、舌や唇など、傷口を清潔なガーゼか、脱脂綿で圧迫します。
 口の中や唇が切れると、出血が多くてびっくりします。しかし、口の中は血が止まりやすく、また治りも早い部位です。出血の多さにまどわされず、落ち着いて処置しましょう。
 しっかり押さえて止血をし、止まればそのままようすをみます。止血できない大きな傷ならすぐ受診します。

歯が抜けた


 ころんだり、打ったり、外からの強い衝撃で、歯が抜けることがあります。

すぐにすること


・抜けた部位の止血をします。
図「歯が抜けた」
抜けた部位に脱脂綿などを入れ、強く押すか、上下の歯でかみしめて止血します。
 永久歯であれば、乾かさないようにしてただちに歯医者へ。うまくいけばつくこともあります。

歯が折れた


 出血がひどく動転してしまいますが、きちんと処置すればくっつきます。

すぐにすること


・折れた歯を正しく保管し、歯科医へ急ぎます。
図「歯が折れた①」
歯が汚れていなければ、口の中に入れておくのもよい方法です。飲み込む危険のある低年齢児は、保護者の口の中でもよいでしょう。
 歯が折れたり抜けたりした場合、生理食塩水(0.85%の食塩水)や牛乳につけておくのもいいでしょう。ただし牛乳の場合は未開封の新鮮なものを、水道水につけると、水に含まれる鉱物のために歯が傷むので避けます。
・損傷部位を外側から冷やします。
 ふつうの抜歯ですら痛いものが、外からの衝撃で傷ついているわけですから、痛みは相当なものでしょう。ズキンズキンとするでしょうから、唇やほおの上から冷たいタオルなどで冷やしましょう。少し痛みがやわらぎます。
図「歯が折れた②」
冷やしながら医療機関へ急ぎます。
 けがの程度がひどいときは、歯だけでなく、あごや顔面の骨折など、損傷が広がっていることもあります。
 また、歯が歯ぐきにめり込んで見えなくなっていることもあります。
 ひどいけがだと思われるときは、最初から設備のととのった口腔外科や歯科を受診したほうがいいでしょう。

ここに注意!


★口の中は、細かい血管が多いので、たいした傷でなくても出血が大量になることがあります。血液を吸い込んで気管に入ると危険です。また、血液を飲み込むと嘔吐の原因になりますから、飲み込まないように注意します。
★かってにうがいをすると、凝血をさまたげ、再び出血がはじまったりします。医師の指示にしたがいます。
★乳歯が抜けてももどしませんが、その後のケアは医師と相談します。
★口の中をけがした場合は、乳幼児から成長期の子どもにとっては、食事のケアも大切です。
 熱いもの、塩からいもの、酸っぱいものなど、刺激を受けるものは避けます。また、よくかめませんから、消化のよいものを用意しましょう。

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