小児用肺炎球菌(しょうにようはいえんきゅうきん)

予防する病気

 肺炎球菌という細菌にによって引き起こされる感染症を予防します。この菌は、集団生活が始まるとほとんどの子どもがもっているといわれるもので、おもに気道の分泌物により感染し、細菌性髄膜炎(「髄膜炎」)、菌血症、肺炎(「肺炎」)などさまざまな感染症を引き起こします。
 とくに、細菌性髄膜炎を発症した乳幼児の2%は死亡、10%に難聴、精神の発達遅滞(知的障害)、手足のまひ、てんかんなどの後遺症が残るといわれています。小さい子どもほど発症しやすく、とくに0歳児での危険性が高いとされています。

ワクチンの種類


 不活化ワクチン(13価)の皮下注射を上腕にします。

理想の接種年齢


 標準として生後2か月〜6か月までに接種を開始します。初回接種はそれぞれ27日以上あけて3回、追加の接種については1歳〜1歳3か月までに、初回接種後60日以上あけて受けます。しかし、初回接種時の月齢・年齢により接種間隔・回数が異なりますので注意が必要です。
 初回接種が7か月〜1歳未満だった場合は、前回接種から27日以上あけて2回、追加接種は初回終了後60日以上あけて、1歳以降に1回を受けます。
 初回接種が1歳以上2歳未満の場合は、60日以上あけて2回受けます。
 初回接種が2歳以上6歳未満だった場合は、接種回数は1回のみです。
 Hibワクチンと同時に接種することができます。小児科医に相談してください。

副反応


 接種したあとが赤くなったり、はれやしこりがみられます。また4人に1人の頻度で37.5度以上の発熱をすることがあります。そのほとんどは接種した当日や翌日に現れ、多くは1〜2日で下がります。いつもとようすが異なるときや気になる症状が続く場合は、小児科を受診してください。

こんなことが気がかり


ワクチンの効果があがったそうですが、副反応はだいじょうぶですか?


 小児用肺炎球菌ワクチンは、2013年にそれまでの7価ワクチン(7種類の肺炎球菌に効果がある)から13価ワクチンに切り替わりました。より多くの肺炎球菌の種類に対応できるようになりましたが、重大な副反応としては、まれに起こるアナフィラキシー(発疹、呼吸困難、血圧低下など)、けいれん、血小板減少性紫斑病などがおこることがあります。
 アレルギーがある場合は、接種前に主治医と相談します。
表「予防接種のスケジュール表」

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