私は32歳。もうすぐ10カ月になる娘のことで相談します。
娘が生まれてから今まで、まだ生活のリズムが一定ではありません。朝起きる時間、夜寝る時間、夜泣きしたり、しなかったり、昼寝したり、しなかったりなど……。離乳食の時間はなるべく毎日同じ時間帯にするようにし、娘がリズムを覚えてくれるように心がけてはいるのですが。この他に何か気をつけることがありますか?
ヤンババはどう考える?
離乳食の時間は、なるべく毎日同じ時間帯にするように心がけているということは嬉しい ですね。それで良いのです。よくやっているではないですか。そのような心がけの積み重ねが生活のリズムをつくるもとになるのです。
「生後10カ月頃までには生活のリズムがつく」と書かれている本もあるようですが、私はそうは思いません。なぜかというと、人間は他のほ乳類と比べて、生理的に早産だと言われているからです。だからこそ親が手塩にかけて育てる楽しみがあるのですよ。産まれてからしばらくの間、手がかかることは当然のことであるし、人類に与えられた特権だと思っています。大人が子どもに対して、なんらかの要求をすることができるようになるのは、子どもが自分自身の力で、移動できるようになってからだと私は考えます。つまり、子どもが自分の意志をもつようになってからといえますね。自分の意志で行動できない人間に要求するのは無理だと思いませんか? 少なくとも、子どもが自分自身の力で行動できるようになるまでは、おもいっきり手を掛けてください。私は、子どもが二足歩行できるようになるまでは、過保護ということはないと考えています。それまで思いっきりかかわったら、少しずつ規則正しい生活になるように仕向けていけばいいのです。
自分がどうありたいか、考えてみて
それとね、子どもに振り回されていると思っている親は、実は自分自身の生活のリズムが整っていないのです。自己がまだ確立されていないとも言えますね。自己を確立し、自信を持ってドンと構えていれば、子どもがどう動こうとも問題ないのよ。まずは自分がどうありたいのかを考えてごらんなさい。子どもも10カ月、母親になってからも10カ月なんだから焦らないこと。ゆっくりと考えればいいと思うわ。
大切なのは、気持ちよく生活できること
まずは、大人が生活のリズムを正して、規則正しい生活をすることね。親が不規則な生活をしていれば、子どもだって不規則になりますよ。子どもは親の行動をしっかり見ているものよ。
ただし、人間にはそれぞれに体内の生体リズムがあります。親子だからと言って同じというわけではありません。リズムが合わない場合もあるのよ。だから、親が規則正しい生活をしたからと言って、子どももまったく同じようになるとは限りません。
人間は本来、太陽が昇るころに起きて、太陽が沈むころに寝る、それが人間の本来の姿だと私は考えます。朝はカーテンをサッと開けて太陽の光を入れ、自分も起きる。そのような生活が望ましいわね。
しかし、現代の生活は電気のおかげで昼夜関係なく、明るい状態ですよね。自然現象に逆らうような生活は、気がつかない間に、体に無理を強いているものです。そんな状態で教科書通り、この時間までにはお昼寝をさせて、お風呂に入れてなど、まったく意味をなさないのです。それに、生活時間帯にしても、夜勤勤めの方など各家庭それぞれよね。
大切なのは、その家族が、お互いに気持ちよく生活出来るということでしょうね。
◎ヤンババからの一言
「相手にやって欲しいことは、まず自分がやること!」
(2004.05)