ベビカムトップ
>
金澤直子:妊娠・子育て、本音で話そう
> 相談27 産後の手伝いを頼むかどうかで夫婦ゲンカ

相談27 産後の手伝いを頼むかどうかで夫婦ゲンカ

金澤直子:妊娠・子育て、本音で話そう

現在妊娠5カ月になります。出産後についてですが、私も夫も父子家庭で育ち、いわゆる母親がおりません。

そのため、転勤族で知り合いも少ない土地で頼る人も少ない状況を助産婦さんに話をしたら、「産後、退院した後は、家政婦とベビーシッターをしばらく頼んだ方が良いでしょう」と言われました。具体的に何をお願いすれば良いのでしょう。

また、夫の仕事も多忙ではありますが、2人で頑張ろうと腹を決めています。しかし、それだけでは無理だと言われたため、不安な毎日でケンカもたびたびしてしまいます。家政婦、ベビーシッターは頼むべきでしょうか。

ヤンババはどう考える?

あなたの場合は家政婦かベビーシッターかどちらかは頼んだほうがよいでしょう。

やはりあなたのような境遇の、新宿区に住む妊婦が、臨月に入ってから行政の子育て支援センターに相談したところ「皆さん予定日の2カ月前には相談に来ますよ」と言われたそうです。今のうちからあなたもあたってごらんなさい。

まず、地域の行政機関に相談なさることをすすめます。最近は、全国子育て支援の窓口がありますよ。

育児のお手本にしよう

そしてお願いするのなら助産師さんなり、赤ちゃんの扱いをよく知っている人を頼んだらいいわね。

産後というのは初産婦にとってはまさに未知の世界!夫はもとより、妊婦自身にもわからないものです。

仕事であれば、頭を使えばうまくいきますね。ところが産後はその頭の調子がなかなかすぐには戻らないし、出産という大事業をした後ではからだも相当に疲れています。もし高齢出産であればなおさらです。

子育てというのは、母親にしてもらったようにやるようなものですが、お母さまを早くになくされているとするとそのお手本がほしいところ。例えば、手伝ってくださった人の、子どもの世話のしかたをその目でみておぼえて行きたいものです。その意味でも、手伝いの方はお願いしたらいいわね。来てくれたその人を「育児の個人教授」と思って……。やり方そのものというより、母親としての赤ん坊への接し方を見習ってほしいのです。ということで、それに相応しい人物を探すことに時間も心も費やしましょう。

ケンカで子どもに心配をかけるなかれ

その前にもちろん夫君に手伝ってもらいましょう!せっかくがんばろうと肚を決めているのだから全面的に頼ってしまうのです(妊娠中からですよ)。おそらくきっと根をあげ、人を頼まないと無理だと彼自身も気づくでしょう。

毎日ケンカしてしまうのも、未知のことゆえ、しかたがないけれど、そういう時間のむだづかいはやめて。子どもを、どのように育てて社会に送り出すか、というようなことを話し合うことにお使いなさい。親がケンカをしていると、子どももお腹の中で身をひそめてしまい、胎動も少なくなりますよ。生まれる前から子どもに心配をかけるものではありません。

費用は先行投資と考える

後、無理をすると「産後うつ」になる例も見ています。がんばりすぎた「腰痛もち」が入院の憂き目に会った例も。そんなことになるのなら最初からその時期は手をうっておいた方がいいでしょう。

お産はとにかく大事業。その大事業を成し遂げた後だから、からだも心も労らないと。恐いのは、あまりに無理をすると必然的に弱いもの(赤ちゃん)にあたってしまうこと。「生理的には早産」といわれる人間の誕生です。新生児のうちは特に気をつけて、手塩にかけて育ててください。

経済的に負担はかかるけれど、そこは先行投資。後によい結果が得られることは目に見えています。


※編集部より

社団法人全国ベビーシッター協会に問い合わせれば、協会加盟のベビーシッター会社を教えてもらえます。TEL:03-3797-5020(全国リスト一覧も、送料負担にて送ってもらうことが可能です)また、webサイト公益社団法人全国保育サービス協会から情報も得られます。

(2003.05)

他のアドバイザーのコラムを読む

レギュラー

ゲスト

powerd by babycome