子どもの心の病気(こどものこころのびょうき)

●夜驚症・夢中遊行(睡眠時随伴症)


 深い眠りに入ったころ、突然、大声で叫んで暴れる夜驚症。うろうろ歩きまわる夢中遊行。どちらも、なんらかの脳の未熟さが関連していると考えられます。成長するにつれ自然によくなりますが、思春期以降に発症した場合は、心理的要因が考えられます。

●チック


 チックには、まばたき、肩すぼめなどの「運動チック」と、せきばらい、鼻を鳴らすなどの「音声チック」があります。遺伝的要素があり、ドーパミンなど脳内の神経伝達物質のアンバランスが関係しています。

●緘黙


 正常な言語能力があるのに、あるときから話をしなくなる状態をいいます。完全に沈黙する場合(全緘黙)と、家では話すけれど、学校や外に出ると話さなくなる場合(選択性緘黙)があります。くわしい原因はよくわかっていません。

●注意欠陥多動性障害(ADHD)


 不注意・多動・衝動性の三つの症状が特徴的な障害です。じっとしていられず、極端におしゃべりで、勉強に集中できず、人の話も聞きません。なんらかの脳の機能障害が原因と考えられます。中枢刺激剤の投与や行動療法などが有効です。

●学習障害(LD)


 特定の分野の学習が困難な障害。脳の機能障害が原因で脳の障害がある部位によって、ことばの意味が理解できない、計算ができないなど異った症状が現れます。個別のきめ細かな指導が必要です。

●不登校


 学校にいきたがらない、あるいは、学校にいきたいのにいけない状態。ときに、不登校から家庭内暴力(一般に、子どもが家族に対して罵詈雑言を吐く、暴力をふるう、あるいは、ものをこわすなどの行為をいう。行為自体は異常に見えるが、子どもの心の背景になにがあるかを知ることがたいせつ)に進展するケースもあります。偏差値重視、友人や教師との関係、いじめなど、学校は子どもにとって緊張を強いられる場所になっています。こうした心理的緊張が不登校のきっかけになります。学校へいくことを強要せず、児童相談所や小児精神科などに相談しましょう。

●行為障害


 極端に攻撃的、反抗的で、暴力や非行をくり返し、小動物への残虐行為なども現れます。脳の機能障害、人格障害、生育環境など、複雑な要素がからんでいます。治療は、薬物療法と精神療法が必要です。

●精神発達遅滞


 同じ年齢の子どもにくらべ、知的発達が顕著に遅れている場合をいいます。妊娠・出産時の異常、先天性の染色体異常や代謝異常、脳神経系の障害など、原因はさまざまです。それぞれのケースに応じた治療と生活指導を行います。

●自閉症


 発達障害の一つで、周囲の人に関心を示さない、反響言語(オウム返し)、奇妙なしぐさなどが現れます。脳の機能障害が原因で、親の育て方などとは関係ありません。適切なことばかけや、からだを使った遊びなどで、脳の統合的な成長をはかります。

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