A・B・C型肝炎ウイルスの特徴(えいびーしーがたかんえんういるすのとくちょう)

A型肝炎ウイルス


●感染経路 経口感染(飲食物。おもに生水、生もの。日本では生ガキが多い)。
●潜伏期間 2~6週間。
●好発年齢 20~30歳(初春から初夏に好発。若い人に多いが、次第に高年齢化の傾向)。
●母子感染 ない。
●慢性化 ない。
●予防接種 免疫グロブリン、HAワクチン。

B型肝炎ウイルス


●感染経路 血液感染、性交渉、輸血(現在ではまれ)。母子感染。鍼治療や入れ墨。覚醒剤のまわし打ち(注射針や注射器の汚染)。
●潜伏期間 4~24週間。
●好発年齢 20~30歳。
●母子感染 多い。
●慢性化 母子感染の人のみ。
●予防接種 HBグロブリン、HBワクチン。

C型肝炎ウイルス


●感染経路 血液感染。輸血(現在ではまれ)。不潔な鍼治療やピアス。入れ墨。覚醒剤のまわし打ち(注射針や注射器の汚染)。
●潜伏期間 1~16週間。
●好発年齢 すべての年齢。
●母子感染 少ない。
●慢性化 ある(70%)。
●予防接種 ない。

その他の肝炎ウイルス


●D型肝炎ウイルス 血液感染。地中海沿岸でみられ、日本ではほとんどありません。B型肝炎ウイルスの保持者のみに感染します。
●E型肝炎ウイルス A型肝炎ウイルスと同様、飲食物などから経口感染します。インド、ネパール、ミャンマーなどでもみられます。妊婦に発症すると、その死亡率は高くなります。国内で感染して劇症肝炎を発症した例も報告されていますが、感染経路は不明。
 D・E型ともに、発生地域への旅行、および長期滞在の場合は、不注意な性交渉や生水、生ものの飲食に注意が必要。

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