尿失禁の予防(にょうしっきんのよぼう)

骨盤底筋体操


よつんばいで


1.よつんばいの姿勢で、座ぶとんの上に肘をつき、手のひらにあごをのせます。
2.肩の力を抜き、肛門と腟を10秒間締めます(おなかに力が入らないように注意します)。途中で力が抜けたらまた締め直します。
3.肛門と腟の力を抜いて数10秒間リラックスします。

あおむけで


1.足は肩幅に開いて、膝を軽く立て、おなかの上に手をのせます。
2.全身の力を抜き、肛門と腟を10秒間締めます(途中で力が抜けたらまた締め直します。筋力が強くなると締めつづけることができるようになります)。
3.肛門と腟の力を抜いて数10秒間リラックスします。

イスにすわって


1.背筋を伸ばしてイスにすわり、両足は肩幅に開きます。
2.肩の力を抜き、肛門と腟をゆっくり10秒間締めます(おなかに力が入らないように注意して)。
3.肛門と腟の力を抜いて数10秒間リラックス(電車の中やテレビを見ながらでもできます)。

テーブルにもたれて


1.足を肩幅に開いてテーブルの前に立ち、両手も肩幅に広げてテーブルについて、腕に体重をのせます。
2.背筋を伸ばし、肩とおなかの力を抜いて、肛門と腟を10秒締めます。
3.肛門と腟の力を抜いて数10秒間リラックス。
 これらが骨盤底筋体操です。

実践のポイント


 この体操を、できるときにできる姿勢で、日に3~5回に分けて10回ずつ行います。
 ゆっくりとした運動に加えて、肛門と腟をキュッパ、キュッパと速いテンポで締めたりゆるめたりする運動を10回ずつ行うと、より効果的です。
 肛門と腟を締めるコツは、排尿を途中で止める感覚。左手をおなかに、右手を肛門のわきに置いて、おなかに力が入らず肛門がキュッと締まっていることを確認します。
 3か月つづけても効果が現れない場合は泌尿器科か産婦人科の専門医に相談します。
 産後では、3週間めくらいからはじめます。

産後の尿もれ対策


 妊娠や分娩によって骨盤底が圧迫されたり、あるいは引き伸ばされて傷つくことが多く、そのため、分娩回数がふえると尿失禁の割合も高くなります。
 産後3週間は、骨盤底筋の回復をはかるため、できるだけ横になること。大きい赤ちゃんを産んだ人、難産、肥満ぎみの人はとくに安静を保つことが大事です。産後4~8週間は、重い荷物を持ったり、ふとんの上げ下げなど、おなかに力がかかることは家族にまかせます。ガードルも、骨盤底に負担がかかるので厳禁です。

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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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