無症候性血尿とは?(むしょうこうせいけつにょうとは)

 自覚症状がなにもないのに、目で見える血尿(赤色、コーラ色、ワイン色)がある状態を無症候性血尿といいます。この場合、いろいろな病気が考えられますが、いちばん多いのが尿路の病気の膀胱がんで、患者の90%が無症候性血尿を訴えます。
 腎臓の糸球体の血管と血管のあいだにある細胞が増殖し、さらに、そこに免疫にかかわるたんぱく質の一つである免疫グロブリン(IgA)が沈着して、糸球体に障害を起こす腎炎をIgA腎症といいます。
 このIgA腎症では、たんぱく尿よりも先に血尿がみられることがあります。また、左腎静脈が上腸間膜動脈と大動脈とのあいだにはさまれて圧迫され、左側の腎臓がうっ血を起こして血尿が出るナットクラッカー症候群は、20~30歳代のやせ型の人に多くみられます。その他、腎臓の動脈にこぶができる腎動脈瘤や腎臓の動脈と静脈のあいだに、あながあいて短絡路ができる腎動静脈瘻でも無症候血尿がみられます。
 無症候血尿がみられた場合は、自覚症状がなくても、かならず泌尿器科の専門医を受診して、かくれた病気の早期発見につとめることがたいせつです。

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