腟トリコモナス症(ちつとりこもなすしょう)

どんな病気?


 黄緑色のにおいの強いおりものが出て、ときには腟、外陰部などに強いかゆみをともなう炎症が起きます。性感染症が低年齢化しているなか、若者から中高年にまで広い年代でみられる病気です。

症状


 感染後、数日後から泡状で黄緑色の強いにおいをともなうおりものが出てきます。おりものの量が多いため、下着はすぐに汚れてしまいます。さらにおりものによる刺激で、腟や外陰部がかゆくなります。症状が強いため、比較的早期に発見することができます。男性は尿道、膀胱にトリコモナスがいてもほとんど自覚症状がありません。

原因


 セックスによるトリコモナス原虫の感染で発症します。おりものの顕微鏡検査や培養で容易に診断できます。

治療


 パートナーとともに抗原虫剤フラジールを約10日~14日間内服します。腟の炎症を抑えるために腟錠を併用することもあります。ただし、この薬はアルコールと併用すると、めまいや吐き気などの副作用が現れることがあり、治療中は禁酒を守ります。

あなたへのひとこと


 腟トリコモナス症は、性感染症のなかでも、男女のあいだで感染をくり返す「ピンポン感染」が問題になる病気です。男性に自覚症状がないため、男性が治療を拒むケースがよくあります。女性だけが治っても、セックスを再開すればすぐに再感染します。再発をくり返すと、女性は腟炎が慢性化し、男性は前立腺炎などを合併することがあります。
 パートナーと病気のことについてよく話し合い、かならずいっしょに治療をしてください。

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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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