子どもの人数で夫と意見があわず離婚寸前
子育て期(生後1歳7ヶ月~2歳)の相談
Q4352:子どもの人数で夫と意見があわず離婚寸前
子ども二人ほしかったのですが、夫は一人でいいと一人目でいいだし長年目標だった夢が壊されました。
一人産めただけでも十分だと言われますが、
裏切られた気持ちでいっぱいです。
断腸の思いで育児用品を整理し、
なんとかあきらめようと努力はしています。
離婚したいですが、
自分の勝手な目標で今いる子どもに迷惑かけるのがかわいそうでできません。
おかげで、すでに夫婦間は冷めきっており、
話せばケンカ状態です。
これでは子どもに悪影響だとおもうのですが、
家庭内別居のような生活に落ち着いてしまっています。
食事は夫一人別室、
休みの日は出ていけと言われているので、
子どもを連れて二人で出かけています。
夫は草むしり、洗車をしてゴロゴロしてるだけです。 2019-07-31 11:21

ご主人はなぜ「子どもは1人でいい」と言い出したのでしょうか。「2人目が生まれたら自分はもっと放っておかれるのではないか」と、不安に思ったのかもしれません。男性は根っからの“甘えん坊”。母親が子どもばかりに目を向けていると、父親がスネてやきもちを焼くというのは、良く耳にする事です。特に第1子が男の子の場合、その傾向が強いように思います。
また、教育費など経済面が心配になる事もありますね。もしくは、女の私たちには思いもつかないような、全然違う事を考えているかもしれません。自分とは違う異質なものだから“異性”と呼ぶのです。自分の尺度で“異性”の考えをわかったつもりになるのはやめましょう。きちんとお互いの思いを言葉にして「話し合い」をすることが大切です。
滅入っているあなたに少々きついことを言いますが、聞いてください。家族は“仲良しクラブ”ではないほうが良いのです。いろいろな問題にブチ当たって、そのたびに夫婦が話し合って、時にはケンカもして、自分たちで作り出したルールに従って生活していくのです。
「話にならない!」と相手にイライラした時に「どうやったら話し合いができるのか」を思案するのは、女の出番です。あなたのご両親を思い出してください。家族が不安なく暮らしていけるのは、お母さんがそれとなく舵をとっていたからではないでしょうか? もしあなたがご両親のもとで平穏に暮らすことができていたなら、同じように今度は母親のあなたが中心となって、心地よい家庭を築いていく番なのです。
“ぬくもり”という言葉があるでしょう。女の奥の手こそが、ぬくもりです。子どもがグズっていても、母親が抱きしめてぬくもりを感じるとピタリと静かになる、というのは経験しているでしょう? それと同じで相手に「こうなってほしい」と思うときは、自分が率先して行動に表すことが大切です。
現在は夫婦仲が冷め切って家庭内別居のような状況とのことですが、自分の事を大事にして話を聞いてほしいと思うのであれば、それ以上にあなたが相手を大事に思っている事を示さなければなりません。
ドイツに「愛は胃を通る」という格言があると聞いたことがありますが、食べ物が満たされてないと心はますます荒れる一方です。まずはご主人の好物の料理を作って、そっと置いてみましょう。思ったような反応がなくても、知らん顔をして続けていると、きっと変化があるはず。その時が話し合いのチャンスです。
「ローマは1日にしてならず」という言葉こそ、結婚生活を表すのにぴったりだと私は思っています。「自分の勝手な目標で今いる子どもに迷惑かけるのがかわいそうでできません」というあなたは、離婚がベストな選択肢でないことはわかっているはずです。
以前、離婚したり夫婦仲が悪かったりする夫婦に対して「若いから仕方ない」という人がいました。でも、私はそうは思いません。子どもを授かり育てている母親は、立派な大人だからです。
そんな「大人」のあなたにオススメしたい本があります。窪美澄さんの『いるいないみらい』という本です。本の帯には小文字で「自分を見失いそうなあなたへ。未来に向けて家族のカタチを模索する人たちの痛くて切なくもあたたかな物語」と書かれています。この質問を見た時にちょうど読んでいたのですが、さまざまな家族のカタチがあって良いと感じ、読み終わったあとは心に明かりが灯ったような、満たされた気持ちになるはずです。
話を聞かず相手を拒絶する前に、相手を理解しようと努力し、お互いの気持ちを話し合い、自分たちの「家族のカタチ」を見つけていきましょう。
先生のプロフィール
妊婦・親子水泳教師の草分け的存在として80歳過ぎまで現役で活躍後、プールの中での指導は卒業。現在は妊婦卒業生の強い味方として、指導に当たっている(東京アスレティッククラブ中野/月1回カンガルークラブ、年に2回親子コンサートの主催)。栄養士の資格と経験を生かし、スイミング教室の後は、お手製のおかず持参でお食事会を毎回ひらき、妊婦の悩みに答える、人呼んでヤンババ。その由来については、著書『ヤンババの出産・子育て知恵袋』(築地書館)をご覧あれ。著書に、堀口貞夫・金澤直子共著『ゆっくりきっぱりお母さんになる』(赤ちゃんとママ社)。-
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