妊活について

妊活・妊娠前の相談

Q3513:妊活について

4月に出産した一児の母です。もう1人子供を望んでいます。現在39歳、帝王切開での出産でした。帝王切開後はどの位の期間を空けての妊娠が望ましいのでしょうか? 5年前ほどに卵巣嚢腫の手術後にイレウスになってしまいました、今回の帝王切開の手術後も同じくイレウスになりました。妊娠できて出産となれば次も帝王切開になると思いますが、またイレウスになる確率は高いと思いますがイレウスを繰り返しても問題はないのでしょうか? イレウスの問題がある場合は次の妊娠は望まない方が良いのでしょうか? 2018-06-11 16:45
堀口貞夫先生
まずは、投稿いただいた内容からあなたの経過を整理し、それに従って回答したいと思います。 ・34歳頃、卵巣嚢腫の手術。手術後イレウス(腸閉塞)になる。 ・現在39歳、この4月に帝王切開 手術後に2回めのイレウスになる。 ・妊娠したら帝王切開になると思うが、イレウスになる確率は高いと思う。 ・2人めの妊娠出産を望んでいる。 まず最初に「イレウス(腸閉塞)を繰り返しても問題はないか?」という点についてです。 手術後のイレウス(腸閉塞)は、手術の結果おこる癒着が原因です。2度の手術の後に2度ともイレウスを起こしたということは、癒着を起こしやすいのかもしれないと想像することができます。3度めの手術(2度めの帝王切開)の後に3度めのイレウスを起こす確率は「必ず」ではないにしても、「可能性は高い」と医者は考えます。 ですから手術をする場合には、医者は術後癒着を起こさぬように、細心の注意を払うのです。だからといって、あなたの最初の手術が、細心の注意が払われなかったということではありません。腹膜に縫合部分があれば癒着の原因になりますから、細心の注意を払っても癒着することはあります。 次に「繰り返すことは問題ないか?」という質問ですが、イレウスという状態自体が、すでに人間の健康に、そして生命を維持することにとって問題となります。 イレウスは、嘔吐、腹痛、電解質の異常など症状を引き起こしますが、それらが改善できなければ死に至ることもあります。この緊急事態を乗り切るために病院の関係者は必死の努力をします。イレウスを繰り返しているということは、そのたびに歳も重ねてきたということですので、上記のような異常状態が起こった際、抵抗力は以前よりも低下してくる可能性があります。 そして「繰り返す可能性があるとすれば、妊娠しないほうがいいいのか?」についてですが、妊娠はそれ自体にリスクがあります。たとえば医療が進歩した最近の日本でも、出産に関係して亡くなる方は、2〜3万のお産に1人あります。赤ちゃんも全員が元気に生まれるわけではなく、300のお産につき1人の赤ちゃんは出産の時に亡くなっているのです。 最後に、「もう1人欲しいが、どのくらい間隔を開けたらいいか?」ですが、2〜3年は間を空けるのが理想だと思います。しかし、そうすると40歳を超えますね。妊娠しやすさは少し下がりますし、流産率も平均15%より高くなります。ではどのくらい、早く妊娠できるのか?ということになります。帝王切開の傷が大丈夫かという心配もあると思いますが、排卵できるようになればいいのではないかと思います(妊娠中、子宮筋腫を摘出をする 手術を行うこともあります)。 あなた自身が書かれたことしか情報がありませんので、ここまで回答した内容はあくまで一般論です。あなたが今後の妊娠を考える上では、以下のことも必要な情報になるかと思います。 ・イレウスのために手術をした時に見られた癒着の程度がどのくらいだったのか、 ・妊娠しても構わないと思ってセックスをしてからどのくらいで妊娠したか ・2度の術後イレウスはどのような治療で治るまでどのくらいかかったか 上記などを整理したうえで、ぜひかかりつけの医師に相談することをおすすめします。

先生のプロフィール

元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。
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