Q.心雑音が聞こえると言われ、心配です。

まず、ご質問の赤ちゃんの月齢はどのぐらいなのでしょうか？何か月の健診で雑音を指摘されたのでしょう？心臓の雑音は、心臓そのものに何らかの奇形がある場合のほかに、心臓から出ている血管と、そこを流れる血流が問題となって聞こえるものとがあります。心臓そのものに何らかの構造上の異常がある場合、赤ちゃんで見つかるものは生まれながらにすでにあった心奇形がほとんどで、大抵は出生時から1か月健診までの間に見つかります。心臓は上下左右4つの部屋に別れていますが、なかでも、下の部屋（「心室」と言います）を左右に分けている壁に穴があいている「心室中隔欠損症」は比較的頻度の高い心奇形です。ただ、この場合には出生の直後から心雑音が聞かれることが多いので、早い時期から心雑音を指摘されるはずです。生まれてからしばらくたって心雑音が聞こえ始める、ということもないわけではありませんが、多くの場合、それは血管が一部相対的に狭くなったりしているために、そこを通過する血流の音が心雑音として聞かれるもので、発育上の問題とはならない場合がほとんどです。ご質問の赤ちゃんの場合、まず、その心雑音がどのような性格の雑音なのか、何らかの心臓の奇形が原因で聞かれるものなのか、そのあたりを確実に判断しないとなりません。出生後ある程度経過して初めて発見されたような心雑音では、生命を左右するほど複雑な心奇形が隠れていることはむしろ稀であると思いますが、どのような性格の雑音であるかは、一応キチンと判断していただくほうがいいでしょう。大きな病院にゆくと、循環器小児科を専門とする小児科医がいますので、そのような先生に相談されるのがいいかと思います。検査は、まず心臓の超音波検査を行うことになりますが、この検査でほとんどのことがわかるはずです。