
Q.なみだ眼と目やに、先天性鼻涙管閉塞なのでしょうか?
現在10ヶ月の子についてですが、生まれてからずっと片方の目がなみだ眼で、最近は黄色い目やにが出るようになりました。以前、目をこすりすぎて赤くなり、眼科にいった時、「先天性鼻涙管閉塞かもしれない。手術をすればすぐ治る」と言われました。でも、手術と聞いて怖くなり、その時はそのまま帰ってきました。しかしいまだによくならないので、やっぱり手術をするしかないのか・・・と考えるようになりました。周りの人は、「さかさまつげじゃない?」と言うのですが・・・。なみだ眼を治すには、手術するのが一番良い方法なのでしょうか。とすれば、簡単に済むものですか?痛くないのでしょうか?手術をすれば、必ず完治するのでしょうか。できれば、手術せずに治す方法がありましたら、教えてください。
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鼻涙管は目じりから鼻の穴の中へ向かって、一種の排水管のような役割をもっています。赤ちゃんの場合、もともとこの鼻涙管の通りが悪いことが多くて、生後3ヶ月ぐらいまでは、目やにがたくさん出たり、いつもなみだ眼になっていることがけっこうあります。4ヶ月を過ぎてくると、通常はこのようなことはなくなってくるのですが、それでも、まだなみだ眼が続くこともあります。その場合、やはり生まれつき鼻涙管がふさがってしまっている「先天性鼻涙管閉塞」がもっとも考えられます。この場合には、涙が出ても(角膜の乾燥を防ぐ意味で、泣いていない時でも涙は常時出ています)流れて行かないために、なみだ眼になったり、いつも涙が止まらなかったりと言うことになります。治療としては、マッサージを行うなど保存的な治療法のほか、ブジーと呼ばれる、金属製の細い針金の様なものを鼻涙管に差し込む処置、それから手術があります。涙が止まらなくて目をいつも擦ったりしてしまい結膜炎を繰り返す…などの場合には、手術が必要ですが、手術の必要性に関しては、眼科の先生によっても判断に差があるようです。この眼科の先生がおっしゃった「手術」がどのような処置を意味しているのかわかりませんが、ご質問の赤ちゃんはもう10ヶ月ですから、何らかの処置をしてもらった方がいいように思います。通常は、ブジーを通したり、鼻涙管の上から水を流し込むなどといった方法がまず試されます。どのような処置があって、どのように行うのか、現時点で自然に良くなる可能性は考えられるのかんど、詳しく質問された上で、どうするか決められるといいかと思います。
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▼ 加部 一彦先生のプロフィール
埼玉医大総合医療センター新生児科教授、小児科医。新生児集中治療室(NICU)で、主に早産のために小さく生まれたり、生まれてすぐに何らかの病気をかかえ、入院となった赤ちゃんのお世話を生業としている他、医療安全や病院建築など幅広い領域に関心を持って活動中。すでに社会人となった3人の息子達とはSNSで情報交換したり、時には飲みに行ったりと、「オトナの付き合い」ができる様になった事を喜んでいる。著書に『新生児医療は、いま』(岩波書店)、『障害を持つ子を産むということ』(中央法規出版)など。
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