
Q.機能性不妊の排卵誘発
2人目妊娠希望です。
1人目は1年タイミング→2回目のAIH(自然周期+hcg注射)で妊娠(3年前)
今回半年タイミング→5回AIH(自然周期+hcg注射)行うも妊娠せず
このまま同じことを続けるのも期待ができず、でも1度AIHで妊娠できたこともあり体外受精に進む決心はまだできていません。
排卵誘発剤を使用した方が妊娠率が高いため挑戦してみたいと申し出たところ、自然排卵があるのに排卵誘発するのはお勧めできない、体外受精にステップアップしたほうがよいとのことでした。
排卵誘発+AIHを試して妊娠できなければ、ステップアップする決心ができそうな気がして、私の強い希望を聞いて下さり、ゴナールエフの自己注射D5〜75単位5日間行うことになりました。
今注射をしている最中ですが、最初から75単位は多いのではないかという心配があります。
結局卵胞数が多く見送りになるのは避けたいです。
一般的に機能性不妊の一般不妊治療における排卵誘発の方法はどのように勧めていくのでしょうか?
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機能性不妊の排卵誘発についての世界的なコンセンサスは得られていません。このため、医師により、施設により、排卵誘発の方法は様々です。
まず、クロミフェン、セキソビット、レトロゾールなどの内服薬から始めるのが一般的です。海外ではHMGやFSH製剤を連日使用することが多いようです。75単位が多いかどうかについても一致した見解はありませんが、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)でなければ75単位からの開始で差し支えないと考えます。
なお、PCOSの場合には50単位から開始します。原因不明不妊あるいは軽度男性不妊の方の治療方針として、オランダからの報告では、
1)刺激周期体外受精単一胚移植3周期
2)自然周期体外受精6周期
3)刺激周期人工授精6周期
上記3つは、全て同等の妊娠率および同等の多胎妊娠率であったため、3)の刺激周期人工授精6周期を第一選択として推奨するとしています(BMJ. 2015 Jan 9;350:g7771)。
36歳でしたら人工授精の妊娠率は4回で頭打ちになりますので、排卵誘発剤を使用した人工授精を4回行なって、その後体外受精へのステップアップをお勧めいたします。なお、自然排卵があっても排卵誘発を行うのは、複数排卵させることで確率をあげる作戦であり、妊娠治療ではしばしば行われる手法です。
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▼ 松林秀彦先生のプロフィール
慶應義塾大学医学部卒業後、アメリカインディアナ州メソジスト病院生殖移植免疫センター研究員、東海大学医学部産婦人科准教授などを歴任し、2013年に「男性と女性を同時に診療する」コンセプトで設立した不妊センター、リプロダクションクリニック大阪院長に就任。1人でも多くの方が子どもを抱けることを目指して尽力している。
また、治療に対する夫婦の温度差、周囲からのプレッシャーといった「不妊症の心のケア」にも取り組み、さまざまなメディアで取り上げられている。
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