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2002-02-01T00:00:00+0900 2002.02.01

Q.でべそについて

2ヶ月の女の子なのですが、デベソなんです。そのうち治るだろうと思っていたのですが、あまりにしっかりとしたデベソなんでちょっと心配になりました。指で押せば引っ込みますが、またすぐ出てきます。泣いているときなど、おなかに力が入っている時は、押しても引っ込みません。私があかちゃんの頃、母は10円玉をテープでおへそに貼ったそうですが、そういうことしたほうがいいのでしょうか

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3ヶ月くらいまでの乳児の腹直筋(「腹筋」の正式名称です)はまだ薄くて、特にへその緒が通っていたあたりは、ほとんど筋肉が発達していない場合もあります(この質問の赤ちゃんでも、おそらく、おへその回りをそっとなぞってみると、筋肉のふちの部分をまあるく触れることができると思いますよ...)。赤ちゃんが泣いているときはかなりの腹圧がかかりますので、この筋肉が薄い部分には、他の所よりも強い力がかかって、結果的におへそが外側に飛び出す、いわゆる「でべそ」の状態になってしまいます。3~4ヶ月くらいまではどんどんでべそが大きくなってくるように感じられるかと思いますが、その後、次第に中に引き込まれてしまい、生後6ヵ月を迎えるころには、「普通のおへそ」になってしまう場合がほとんどです。今でも10円玉や5円玉をおへそに貼って外来へくる赤ちゃんを時々みかけますが.....、「おまじない」以外の効果はありませんし、むしろ、汗などで蒸れてしまうと不潔になりやすいので、何かで覆ってしまうことはおすすめしません。このように、多くの場合乳児期早期のでべそは自然に治ってしまうのですが、時には「臍ヘルニア」という病的な状態の事もあるので、念のため乳児健診の時などに相談してみて下さい。

2002-02-01T00:00:00+0900
  • ▼ 加部 一彦先生のプロフィール

    • 埼玉医大総合医療センター新生児科教授、小児科医。新生児集中治療室(NICU)で、主に早産のために小さく生まれたり、生まれてすぐに何らかの病気をかかえ、入院となった赤ちゃんのお世話を生業としている他、医療安全や病院建築など幅広い領域に関心を持って活動中。すでに社会人となった3人の息子達とはSNSで情報交換したり、時には飲みに行ったりと、「オトナの付き合い」ができる様になった事を喜んでいる。著書に『新生児医療は、いま』(岩波書店)、『障害を持つ子を産むということ』(中央法規出版)など。

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