子どもの病気の特徴と見分け方(こどものびょうきのとくちょうとみわけかた)

日ごろの観察が子どもの病気を発見するきめ手


図「無題」
 赤ちゃんや小さな子どもは、体調が悪くても言葉で伝えられないので、病気の発見がむずかしいといわれます。けれども小さな子どもほど、具合の悪いときは、きげんが悪くなってグズグズと泣いたり、食欲がなくなるなど、すぐに全身状態に現れます。
 食事のとき、入浴させるときなど、お母さんは日ごろから、子どものようすをよく観察してください。「いつもとようすがちがう」と感じるお母さんのカンが、いち早く子どもの病気を発見する手がかりとなります。
 また、学童期や思春期からふえてくる心の病気の兆候も、子どものようすをよく観察することでみえてきます。

全身状態のよし悪しが、病気の緊急性を判断するポイント


 診察するときに、医師は熱や下痢など個々の症状よりも、子どもの全身状態はどうかということを重視します。
 たとえ熱があっても、子どもが元気でよく動き、よく食べ、ちゃんと眠れていれば、重い病気という心配はまずないからです。
 急いで病院に連れていくかどうかを家庭で判断するときも、まず全身状態を観察して、総合的に判断することが大切です。

子どものようすがおかしいなと思ったら、午前中に受診を!


 病院にいくときには、できれば午前中に受診をすませておくと安心です。
 家事や仕事の都合で、診療時間終了まぎわに子どもを連れてくるお母さんもいますが、心配な症状があっても、夜は必要な検査ができなかったり、入院するにも手続きがたいへんです。
 子どもの病状は急変しやすいので、受診後も注意が必要です。症状が強くでたり全身状態が悪くなってきたら、その日のうちに再受診をしてください。

医師に伝える情報は多いほど診断も的確


 いつもとくらべて、どこがどのように心配なのか、というお母さんの情報は、医師が診断するうえで、重要な手がかりになります。受診の前に以下の項目をメモしておくとよいでしょう。
①いつどんな症状がでて、なにが心配か。いちばん気になる症状はなにか。
②全身状態(食欲、顔色、きげん、睡眠)は、どうか。
③熱があるときは、発熱時の体温と、病院にでかける直前の体温をはかる。
 家で看護するときも、検温した時間、体温をメモ書きに。グラフにするとわかりやすいでしょう。
④受診する前に薬を飲ませた場合は、いつどんな薬を飲ませたのかを伝える。
……などに注意します。
図「熱型グラフを作ると便利」
体温は1日の中でも変動します。発熱時は、朝、昼、夜、寝る前の4回程度体温をはかり、グラフにしましょう。検温時間も忘れずに記入します。

説明しにくい症状は、写真やビデオなどで記録すると便利


 言葉で説明しにくい症状や、気になる症状がでたのに、病院にいくころには消えていたということもあります。
 そんなときは、ビデオや写真を利用すると便利です。
 たとえば湿疹がでたら、カメラにおさめたり、夜、特徴的なせきをするなら、テープに録音しておいてもいいでしょう。ときどき手足にへんな動きが見られる、一時的に目が寄るといったときも、ビデオにおさめて医師に見せると、より正確な情報が伝わります。

子どもの状態をよく知っている人が、病院に連れていく


 お母さんから頼まれて、お父さんやおばあちゃんが病院に連れていくこともあるでしょう。そんなときは、ただ漫然と子どもを連れていくのではなく、発熱のようすや症状の変化などを、お母さんにかわって、医師に伝えられるようにしておきましょう。
 情報があいまいだと、医師も的確な診断ができません。

病気に神経質にならず、じょうずにつきあって


 かぜや、ウイルスなどによる感染性の胃腸炎など、子どもがかかる病気の多くは人から人へとうつる感染症です。
 保育園や幼稚園、学校にいきはじめると、子どもの病気がとたんに多くなって親を心配させますが、集団生活をしていれば、子どもが感染症にかかるのは、ある程度しかたのないことです。
 子どもの健康に気を配ることは大切ですが、病気にかからせまいと神経質になるのではなく、むしろ病気にかかったら、どうじょうずに乗り切っていくかを考えていきましょう。
 子どもは病気にかかるたびに、1つ1つ病気に対する抵抗力を身につけていくと考えれば、病気もマイナス面だけとはいえないのです。

ベビカムは、赤ちゃんが欲しいと思っている人、妊娠している人、子育てをしている人、そしてその家族など、妊娠・出産・育児に関して、少しでも不安や悩みをお持ちの方々のお役に立ちたいと考えています。
本サイトは、妊娠・出産・育児に関して、少しでも皆さまの参考となる情報の提供を目的としています。

掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

今すぐ病院検索&予約
待ち時間なくラクラク受診♪

近くの病院を探す

ベビカム医学辞典
powerd by babycome