熱傷(やけど)(ねっしょうやけど)

どんな病気?


 熱傷は、その深さによってI度~III度に分かれます。それぞれの症状は下表のとおりです。

治療


 I度(表皮のみ)と、浅達性II度(真皮の浅いところまで)のせまい範囲であれば、抗生物質配合の軟膏を塗布します。浅達性II度でも体表面の30%以上、深達性II度(真皮の深いところまで)で体表面の10数%以上のとき、そしてIII度(真皮全層と皮下組織まで)の場合は、一刻も早い専門的治療が必要です。おかされた皮膚から血漿が流れだしてショック状態を起こすのを防ぐため、初期治療では輸液管理が重要です。その後、死んだ皮膚を取り除き、本人の健康な部分から取った皮膚を移植します。損傷範囲が広い場合は、他人の皮膚を移植することもあります。植皮手術は、必要に応じて数回くり返して行われます。

熱傷レベルと症状


 I度…皮膚の表面が赤くなる。2、3日で治る。
 浅達性II度…水疱ができる。約1週間で治り傷あとは残らない。
 深達性II度…水疱が破れやすい。皮膚が白っぽくなる。治るまで3週間以上かかり、傷あとが残る。
 III度…皮下組織までおかされ、皮膚表面は白、あるいは黒っぽく見える。植皮手術が必要。

あなたへのひとこと


 やけどは、救急で受診することが多いものですが、一般の救急外科は、将来の傷あとのケアについては専門ではありません。とくに女児の場合、傷あとで悩むことがないように、主治医とよく相談し、専門的な治療のできる形成外科か皮膚科を紹介してもらいましょう。

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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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