レイプ被害後の心のケア（れいぷひがいごのこころのけあ）

　レイプ（強姦）は、女性のからだと心、そして尊厳を踏みにじる卑劣で凶悪な犯罪です。被害にあった女性は、強いショックを受け、深く傷つきます。おそろしい体験をなん度もくり返し思い出すフラッシュバック、悪夢、不眠、自傷、拒食、自殺を図るなど、はげしい精神的・身体的症状が現れます。
　こうした心のケアには、専門家の力が必要です。カウンセリングを受け、体験をことばにすることで、自分を取りもどすきっかけになります。また、身近な人の支えもたいせつです。周囲の人が注意しなければいけないことは、無意識のうちに偏見を持っていないか、ということです。「本当にいやなら最後まで抵抗するはずだ」といった考えは、誤った認識です。被害にあった女性には、なんの落ち度もありません。誠実に話を受け止めてください。専門家と身近な人の力を借りながら、かならず回復できることを信じましょう。