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ビタミンAは胎児へのリスクが増えると知り…大丈夫?

妊娠後期(5~9ヶ月)の相談

Q943:ビタミンAは胎児へのリスクが増えると知り…大丈夫?

妊娠初期から貧血と便秘に悩まされ、助産師さんの勧めで、妊娠4ヶ月頃からプルーン濃縮エキスを1日小さじ2杯程度、毎日ヨーグルトに混ぜて食べています。しかし、インターネットでプルーンに含まれるビタミンAは胎児の脳や口蓋裂等のリスクが増えるとの記載を読みました。プルーンエキスを上記の量毎日摂取していたのですが大丈夫でしょうか。
(35歳女性 妊娠25週) 2016/5/27
山本智美先生
ビタミンA(レチノール)は脂溶性ビタミンの1つで、主に動物性食品に含まれており、皮膚や粘膜の正常保持・視覚の正常化・成長および分化に関与しているため、不足すると皮膚や粘膜の乾燥・夜盲症・成長障害・胎児の奇形などを引き起こす恐れがあります 。

また、ビタミンAは脂溶性であることから過剰摂取にも注意が必要です。厚生労働省によると、妊婦さんのビタミンA(レチノール換算)の1日の最大摂取量の目安は5000IU(1500μg)までとされており、10000IU(3000μg)を超える状態が連日続くと、胎児奇形などの心配が出てきます。妊娠12週までにビタミンAを連日15000 IU以上摂取すると水頭症や口蓋裂等、胎児奇形発生の危険度がビタミンA摂取量5000 IU未満の妊婦に比して、3.5倍高くなると報告されています。

レチノールを多く含む食品は、豚や鳥のレバーです。豚レバーは100gあたり 13,000μg、鳥レバーは100gあたり14,000μgで少量でもあっという間に危険水準の摂取量になってしまいます。プルーン濃縮エキスの小さじ2杯のレチノール含有量がどの位はわかりませんが、乾燥プルーン100gあたりは110μgです。そうなると、かなりの量を食べないと危険水準にはなりません。

しかし、おなかの赤ちゃんのことはわからないことが多くあります。生まれて障害がわかる場合や成長発達の過程でわかる場合などさまざまです。大きくなって病気になることだってあります。お母さんとして、おなかの赤ちゃんに責任があるのでとても気を使うと思いますが、精いっぱい整えても思っている方向に向かないこともあります。それよりも「自分の子どもを守る」覚悟が大切かと思います。

先生のプロフィール

聖母病院(東京都新宿区)勤務。いつも妊婦さんの気持ちを大切に、優しく、ときには厳しくコミュニケーションしている。「相手の立場に立った、わかりやすい相談」がモットー。妊娠・出産・育児に不安を感じる妊婦さんたちを、安心に導くかたわら、近年は妊娠からの食育の提案する活動(妊娠食育研究会)、メンタルヘルスの支援、高校生の性教育にも積極的に取り組んでいる。
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