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2004-01-23T00:00:00+0900 2004.01.23

Q.股関節脱臼のこと

3ヶ月の整形検診で、左足股関節脱臼の恐れがあると診断されました。「おむつを多めに巻いて予防しましょう。」と言われ、紙おむつの上に布おむつを巻いていますが、足を動かすたびにおしりが左の方にずれていきます。
脱臼はどのくらいでよくなるのでしょうか?

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3ヶ月から6ヶ月にかけての健診では、先天性股関節脱臼をチェックをします。生まれながらにして股関節が脱臼している場合には、左右の足の長さが極端に違っていたり、おむつを取り換えるときに嫌がったり(程度の多少はあるようですが、脱臼側の足をいじると「痛い」のだと考えられています。)、股をひろげようとすると硬く抵抗があってなかなかひろげられなかったりします。ご質問の赤ちゃんは、おそらくこの「股の開きが悪い」状態(「開拝制限」と言います。)を指摘されたのでしょう。おむつを余計に巻いて、股が常に開いている状態になるようにすることを「股おむつをあてて・・」などと言いますが、基本的に、この方法で股関節脱臼を防げるのは3ヶ月ぐらいまでと考えられていますし、脱臼があるのであれば、3ヶ月までには診断して治療を始めることが望ましいと考えられます。

2004-01-23T00:00:00+0900
  • ▼ 加部 一彦先生のプロフィール

    • 埼玉医大総合医療センター新生児科教授、小児科医。新生児集中治療室(NICU)で、主に早産のために小さく生まれたり、生まれてすぐに何らかの病気をかかえ、入院となった赤ちゃんのお世話を生業としている他、医療安全や病院建築など幅広い領域に関心を持って活動中。すでに社会人となった3人の息子達とはSNSで情報交換したり、時には飲みに行ったりと、「オトナの付き合い」ができる様になった事を喜んでいる。著書に『新生児医療は、いま』(岩波書店)、『障害を持つ子を産むということ』(中央法規出版)など。

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