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2002-02-01T00:00:00+0900 2002.02.01

Q.里帰り出産について

ベビカムで直子先生の「里帰り出産反対」を読みました。私は今妊娠6ヶ月に突入したところです。高卒後、広島から大阪へ上阪し、10年目に入りました。私としては主人とふたりで力をあわせて産後を乗り切りたいという希望があるのですが、実家の両親は里帰りをするのが当然という考えでいます。
私としてもその考えに逆らうことができません(私の本当の気持ちは伝えられずにいます。もしかしたら少しは私の甘えもあるのかもしれません)。
父も母も私の出産を心待ちにしていますし、これも親孝行と考えてわりきろうと思う気持ちに反するように、日に日に「大阪で産みたい。ここが私の生活の基盤なのに…」という気持ちが強くなっていきます。
一応、実家近くの産婦人科へは入院の予約をしています。
母は家で仕事をしているため大阪へは出て来ることができません。主人の実家は神戸です。直子先生、私はどうしたらいいんでしょうか?

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お里帰りをせずにご主人と協力しながら乗り切りたいという考えは、当たり前なことだと思いますよ。前提として、あなたたち夫婦の間でしっかりと「里帰りをしないでやっていく」という話し合いができていて、経済的にも自立しているなら、ご実家のご両親に、なぜ、里帰りが当然、とお考えなのか、聞いてみてはどうですか。まずいろいろ話を聞いた上で、親御さんの心配ごとに対して、「そこは私たちはこうしていこうと思う」「私と夫は子育ての足並みをふたり揃ってやっていきたいと考えているから、大阪で生みます」「大阪ではこれこれの人に助けを頼むつもりです」と、きぜんとした態度で希望を伝えてみてはどうでしょうか。その時点からすでにあなたたち家族の自立が始まっていると思いますよ。お産は日常生活の延長線上にあるのが望ましいと私は常に言っています。出産で現在の生活が揺らぐようなら、子どもを家族の一員として迎える準備ができていないということになります。生まれてくる子どもにとって、自主性のない親とつき合わなければならないというのは大変気の毒なことです。新生児の世話の仕方については、外野の口出しのないところで、心静かに赤ちゃんと向き合えば、相手が教えてくれます。子育ての第一歩の足並みを夫とふたりで揃えることは、ずっと先の老年期の夫婦の生活にも影響してきます。はたして里帰りが親孝行なのでしょうか。若い人が自分の家庭を充実させることこそ、真の「親孝行」なのだと私は思います。

2002-02-01T00:00:00+0900
  • ▼ 金澤 直子先生のプロフィール

    • 妊婦・親子水泳教師の草分け的存在として80歳過ぎまで現役で活躍後、プールの中での指導は卒業。現在は妊婦卒業生の強い味方として、指導に当たっている(東京アスレティッククラブ中野/月1回カンガルークラブ、年に2回親子コンサートの主催)。栄養士の資格と経験を生かし、スイミング教室の後は、お手製のおかず持参でお食事会を毎回ひらき、妊婦の悩みに答える、人呼んでヤンババ。その由来については、著書『ヤンババの出産・子育て知恵袋』(築地書館)をご覧あれ。著書に、堀口貞夫・金澤直子共著『ゆっくりきっぱりお母さんになる』(赤ちゃんとママ社)。

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