いわゆる性器いじりや、性的な遊びを、子どもがすることがあります。
大人からすると、この歳からエッチなことを覚えて、と驚いたり不安になる気持ちも分かります。
しかし結論から言うと、このような行動は幼児期にはよくあることで、特に心配はありません。
確かに、性的な快感は、子どもにもあるので、気持ちがいいからやっているのですが、大人が考えるような性的な意味ではなく、むしろ、自分の身体に対する興味とか、好奇心でやっていることが多いです。
この時期は、五感が発達して、さまざまな感覚に興味を覚える時期です。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、温覚、冷覚、平衡感覚、リズム感など、あらゆる感覚を働かせて、周りの世界を感じ取ろうとします。
性器に対する感覚も、その一つで、子どもの発達のプロセスであって、仰るような精神的な不安とはあまり関係ないと思います。
それをあまり強く注意しすぎたり、あるいは、大人が性的な意味を感じすぎて、「不潔だ」とか「エッチだ」とか言ってしまうと、子どもは、性器が不潔なものだと感じてしまったり、自分の身体、ひいては自分自身について、マイナスのイメージを持ってしまうことになりかねません。
ただ、親として、人前でこんなことをやったらどうしよう、という不安も分かります。
その時は、「ここは大事な場所だから、むやみにさわったりしないようにしようね。」「ばいきんがはいったら大変だから、こすったり、手でいじったりしないようにしようね」と教えるのがいいと思います。
そうすれば、性器が大切にしなければならないところだということも分かり、また親が自分のことを大切に思ってくれていることも伝わると思います。
先生のプロフィール
京都大学医学部卒業後、国立京都病院内科、名古屋大学付属病院精神科を経て現職。児童相談所嘱託医、スクールカウンセラー、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長。
病院での診療のかたわら、子育て支援を強く提唱し、年100回以上の講演を実施している。著書である『子育てハッピーアドバイス』(1万年堂出版)は、シリーズで450万部超。