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子育て期(生後1歳7ヶ月~2歳)
> 「青と黄色の区別がつかない」2歳の子は、色弱ですか?
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2002-06-01T00:00:00+0900 2002.06.01

Q.「青と黄色の区別がつかない」2歳の子は、色弱ですか?

2歳7ヶ月の女児のことですが、青と黄色の区別がつきません。他の色(赤、緑とか白黒など)は、「これは何色?」と聞けばきちんと答えられるのですが、黄色と青については、黄色を青と言ったり、黄色を見て青と答えたりします。言葉も話せますので色弱ではないかと心配です。家族には色盲や色弱の人はいません

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色覚の異常は、X染色体にある遺伝子が原因の劣性遺伝と考えられています。頻度的には、女児に比べて男児に10倍以上も多く見られ、赤(褐色)系統の色と緑色の区別がうまくできないという症状が一番多く見られます。ご質問のお子さんのご家族には色覚異常の人はいないということですので、女の子であるこのお子さんが何らかの色覚異常である可能性はかなり低いと考えられます。通常、色覚の異常は小学校の健診で見つかることが多いのですが、たとえ色覚異常があったとしても、わずかな色調の違いなどから色を区別できることが多いので、実生活上、それほど不便を感じることはないと考えられています。パイロットなど色覚異常が理由となってその仕事に就けない職業がありますが、むしろ例外です。色覚異常では、「異常」そのものよりも、むしろ「異常を持っている」ということで受ける本人のショックや、周囲からの心ない言葉などのほうがよほど問題です。このようなプライバシーにかかわる検査を、集団健診など衆人環視の場で行っている学校健診のあり方など、今後早急に見直されるべきだと考えます。

2002-06-01T00:00:00+0900
  • ▼ 加部 一彦先生のプロフィール

    • 埼玉医大総合医療センター新生児科教授、小児科医。新生児集中治療室(NICU)で、主に早産のために小さく生まれたり、生まれてすぐに何らかの病気をかかえ、入院となった赤ちゃんのお世話を生業としている他、医療安全や病院建築など幅広い領域に関心を持って活動中。すでに社会人となった3人の息子達とはSNSで情報交換したり、時には飲みに行ったりと、「オトナの付き合い」ができる様になった事を喜んでいる。著書に『新生児医療は、いま』(岩波書店)、『障害を持つ子を産むということ』(中央法規出版)など。

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