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子育て期(生後1歳7ヶ月~2歳)
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2007-12-28T00:00:00+0900 2007.12.28

Q.娘の血液型がRh-です。 第2子の妊娠や娘の将来について気をつけることは?

1歳9ヶ月になる娘の血液型がRh-です。私はRh+で、父親はRh-です。「妊娠に問題があるのは、母親がRh-の時」といわれますが、逆に、まれにでも、妊娠中にRh-の胎児が私のRh+の血液に反応し、何らかの悪い影響(身体の異常、抗RhD抗体の畜生など)がないのか、心配になりました。というのは、ネットで「Rh-の人がRh+の輸血を受けると重い副作用がある」、「まれに胎児の血液が母親の血液に混入することがある」とあり、逆もあるのでは?と。娘の将来(妊娠)も心配になり、娘がD抗体の検査などする必要はないのか、また第2子に向けて注意すべきことがあればお教えてください。

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1歳9ヶ月のRh-の娘さんの父親がRh-であるとすると、第2子がRh-である可能性は50%です。

心配なのは、
1)Rh-の娘さんが、あなたのおなかの中にいた時に、貴女のRh+の血液が胎児(娘さん)のRh-の血液に混入したとすると何か異常は起こさないか?
2)それが娘さんが成人して妊娠した時に悪さをしないか?ということですね。

1)Rh-の娘さんが、あなたのおなかの中にいた時に、あなたのRh+の血液が胎児(娘さん)のRh-の血液に混入したとすると何か異常は起こさないか?
滅多に起ることではありませんが、仮に万一でも胎児にRh+の赤血球が混入したとすると、胎児はそれに対する抗体(抗D抗体)を作ります。実際には胎児は抗体産生能力が低いので問題になる程の抗D抗体は産生されないと考えられます。
この抗D抗体はRh+の赤血球と結合して溶血反応を起こすのですが、Rh+の赤血球はホンのわずかしかありませんし、継続的に娘さんの中に入って来ることはありません。そしてお母さんのおなかの中にいた時入ったわずかのRh+の赤血球は数十日の寿命の後、壊れて排泄されてしまいます。娘さんの血液の中の抗D抗体は、Rh+赤血球がなくなると産生されませんからやがて消えてしまいます。

一方胎児が産生した抗D抗体は胎盤を通して母親の血液にはいる可能性は考えられまれます。此の抗体は母親のRh+赤血球と反応して溶血を起こしますが、抗体の量が少ないので問題を起こすことはありません。

2)娘さんがお母さんのおなかの中にいる時に起ったことは、このような経過で跡形もなく消えてしまうので、成長の過程でも妊娠に関しても何も心配はいりません。
ただ、娘さんが男性と結婚して妊娠し、胎児がRh+であった時にその胎児のRh+赤血球が娘さんの血液に混入すると娘さんの身体はこれに反応して抗D抗体を作ります。抗体は液体ですから胎盤を通して胎児の血液にドンドン混入して、胎児のRh+赤血球と抗原抗体反応を起こして溶血、胎児の貧血という事態を引き起こします。しかし幸いなことに、普通の妊娠では、胎児の赤血球が胎盤を通して母親の血液に混入するということは滅多に起りません。このようなことは、生まれて胎盤が剥がれた時にいちばん起り易いのです。従って2番目,3番目の妊娠の時にこの溶血反応は起り易いということになります。
そして、このようなことを防ぐための手だても、確立されていますので、娘さんが自分はRh-であることを自覚していれば、そして妊娠した時に、主治医に伝えておけば何の問題もないのです。

2007-12-28T00:00:00+0900
  • ▼ 堀口 貞夫先生のプロフィール

    • 元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。

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