現役の助産師さんがマンツーマンで沐浴の仕方を教えてくれたり、助産師さんを囲む育児講座も同時開催。その模様をレポートします。

夫婦いっしょに育児講座♪ <第23回沐浴体験会レポート2>

  • 2012-11-21 11:00
  • 一般公開
  • テーマ:沐浴体験会
こんにちは! 先月30日にベビカム主催の「沐浴体験会&育児講座」が開催されました。詳細レポート第2弾では、後半に行われた「育児講座」のようすをご紹介します。

今回、育児講座にご参加いただいたのは、初めての出産をひかえたご夫婦5組のみなさん。妊娠7~10ヶ月の妊婦さんとあって、みなさん出産や育児のことがいろいろ気になるようです。ベビカムアドバイザーでもある聖母病院助産師の山本智美さんから「いま、どんなことが不安ですか?」という問いかけを皮切りに、育児講座が始まりました。

<出産の不安。どうやって解消したら?>

「不安を完全になくすことはできなくても、少し気楽になるように考え方を変えることはできます。」と山本さん。ご自身が勤務されている病院での妊産婦さんたちの様子を例にあげたりしながら、みなさんからの質問に答えていただきました。

陣痛など、出産に耐えられるか不安です

まず、そんなに心配しないで。出産は必ず終わります。出産を長引かせないためには、からだを冷やさないこと。手足は皆さん注意して温めるのですが、おなかも冷やさないようにしてください。あとは36週に入ったら、歩いたりして体力をつけましょう。

皆さん、陣痛を怖がっていますが、そもそも陣痛がなければ赤ちゃんは生まれてきてくれません。赤ちゃんから「今から行くよー!」という“出陣”の合図が陣痛なのです。
もし予定日を過ぎてもなかなか生まれてくる気配がなかったらどうでしょう? だんだん心配になってきませんか? そんなときに陣痛がきたら「やっと陣痛がきた!」って嬉しくなりますよね。
また、お産がすすむにつれて痛みの位置が下がってくるのは、赤ちゃんが「今ココだよ!」と教えてくれているのです。そう考えると、お産の陣痛も少し楽しみになりませんか?

病院で逆子だと言われました

病院で体操を習いましたか? あの体操はけっこうキツイですいよね。やるに越したことはありませんが…。
からだは冷やさないようにしましょう。それから、パパとママで「頭はこっちだよー」と呼びかけ続けたら、本当にぐるっと回ったという話もよく聞きます。
どうしても戻らなかったら、それは逆子の位置が赤ちゃんにとって心地よいポジションだということ。好きにさせてあげてください(笑)。

からだが固いと難産?

股関節が固い場合は、やはりストレッチをしておいたほうが良いでしょう。ですが、いくらからだが固いからって赤ちゃんが出てこれないということはありません。
お産では「いきむ」ことに意識がとられがちですが、力を抜く練習もしておくといいですね。

会陰切開をしたくないのですが…

生まれてくる赤ちゃんの頭の大きさってどのぐらいかわかりますか?(みんなで手で大きさを形づくる)
だいたいグレープフルーツぐらい、それも高いグレープフルーツぐらいの大きさです!(笑)
会陰切開するかしないかは、ママの肌の強さ、会陰の長さ・柔らかさ、赤ちゃんの元気さなどによります。私が勤務している病院では初産婦さんの4割ぐらいが会陰切開、5割は自然に裂けてしまい、何もしなくて済むのは残りの1割ぐらいの方だけです。裂けすぎてしまうと後が辛いので、その場合は会陰切開をする判断がとられます。
実際にどうするかは医師の判断によりますが、妊娠中にマッサージで会陰を柔らかくしておくことはできます。(※編集部注:妊娠後期の気がかりQ&Aに会陰マッサージの方法が載っていますので参考にしてください)

呼吸法は練習しておいたほうが良い?

陣痛中はしっかり呼吸しないと、赤ちゃんに酸素がいきづらくなります。つらいときほど、まず深呼吸して赤ちゃんへ酸素を送りましょう。呼吸法は練習しないよりはした方がよいですが、実際にできるかどうかは難しいです。陣痛中は息を止めないようにしましょう。息を吸い込んでばかりだと、手がしびれてきたりして危険です。固くならず、ふーっと息を吐いて。お産が進むためには、何よりもリラックスが大切です。


<育児の不安。どうやって解消したら?>

マタニティブルーや産後うつになったらどうしよう?

マタニティブルーや産後うつになりやすいのは、人になかなか頼れない人。そんな人は頼る練習だと思って、入院中にナースコールを押してみてください。
お姑さんなどが手伝ってくれるなら、どんどん頼んでしまいましょう。昔と今で育児のやり方が違ったりして、意見が食い違うこともあるかもしれません。でもお姑さんは、ご自分の選んだ旦那様をここまで大きく育ててくれた人。何日間かはお姑さんの言うとおりやってみて、あとで自分のやり方に戻したっていいんです。とにかく周りの人にSOSを出しましょう
あと、病院で見つけた相性の良い助産師は逃がさないように!(笑)

赤ちゃんを病気させないためには?

「~しないように」というのはきりがありません。必ず病気はします。問題は病気になってから。
小児科の場所などは、妊娠中のうちに調べておくといいですね。お店や公園など、妊婦さんは話しかけやすい存在。積極的に質問してみれば、街の情報がいろいろわかると思いますよ。

<パパの役割って?>

立会い出産のとき、パパは何をしたら?

出産のときだけでなく、妊娠中からママの腰のマッサージをしてあげてください。ママはどのあたりをどうやってもらうと気持ちよいか、パパにちゃんとフィードバックすること。
女性が出産に立ち会ってもらいたいのは、「こんな大変なことをやってるんだ!」というのを見てもらいたいから(笑)。でもパパの方にも、出産の長い時間、何もできない自分に葛藤があったりするんですよ。
可能であれば、パパにぜひやってほしいことがあるんです。できれば生後2時間のうちに赤ちゃんを抱っこすること。生まれてからすぐにしっかり抱っこして「パパだよー」ってパパPRをしてください。赤ちゃんは皮膚でセンサーのように感じ取ってくれます。

赤ちゃんが生まれてから、パパがやるべきことって?

「育児に専念できるよう、ほかのことを手伝う」…これはやめてくださいね。反対にママを30分でいいから育児から解放してあげることが大切です。
そのためには、赤ちゃんのお世話が普段からできていないと任せられません。ママのほうも、パパにやってほしいことをきちんと伝えてください。
あと、大切なのはママの話を聞いてあげること! 聞いていなくても「へえー」「あ、そうなんだ」とあいづちを打つように聞いてあげてくださいね(笑)
ママの産後うつは、サポートがあれば必ず乗り越えられます。

高齢者の離婚の原因として、若いころ育児に対してダンナさんが非協力的だったからということがあるそうです。育児は一人ではできません。将来、もし子どもが非行に走ったりしたとき、引き戻せるのはパパの力が大きいです。

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いかがでしたか?
最初はやや固く出産への不安を口にしていたみなさんも、山本さんのざっくばらんなお話を中心に座談会が進むにつれ、笑顔も広がり不安も軽くなったようでした。

今回ご参加された方々からは、
「沐浴や抱っこの練習もできて、ちょっと安心しました」
「パパが悪戦苦闘しながらも沐浴を頑張ってくれて嬉しかったです。」
「とても楽しい座談会でした。出産時期の近い方たちとお話もできて良かったです。」

などのご感想をいただきました。

今回の沐浴体験会&育児講座が、少しでも皆さんのお役に立てたなら嬉しいです。
皆さまの安産を心よりお祈りしています!

  

   

沐浴のコツご紹介!<沐浴体験会レポート1>はこちら>>

次回の沐浴体験会は2013年3月に予定しています。
後日、詳細をお知らせしますので、妊娠初期・中期の方はぜひご応募ください♪
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