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妊娠中におたふくになったら…?

妊娠初期(1~4ヶ月)の相談

Q366:妊娠中におたふくになったら…?

2週間前におたふくになったという人に接触しました。その人はその2週間前に発病したと言ってました。私もその人も幼少時期になっているので最終免疫があるはずですが、稀に2回なる人もいると聞きました。なんとなく今、耳の下が痛い気もします。熱はありません。妊娠初期に万一おたふくに感染した場合、障害などお 2007/1/19
堀口貞夫先生
おたふく(かぜ)は専門的には、流行性耳下腺炎と言います。ムンプスウィルスの感染により起る主として耳下腺(唾液腺の一つ)に炎症を起こしますが、 その他精巣、膵臓、卵巣、脳脊髄液や腎臓に炎症を起こすこともあります。感染力は風疹より強く、はしかや水痘(水ぼうそう)よりは弱いとされています。症状のない不顕生感染が感染した人の3分の1を占めています。従って大人の免疫抗体保有率は75~85%です。

感染機会があってから症状が出るまで(潜伏期)は12~21日かかります。症状が出る1~2週間前から、発症後1週間くらいの間は他人にうつす可能性があります。ご質問の方は、発病して2週間目の人との接触ですから、感染する可能 性は少ないと思います。絶対ないとは言えないので後1週間くらい症状が出ないかを注意する必要があるでしょう。

妊娠初期に感染した時は流産になる可能性があるとされています。また、子宮内胎児死亡の可能性がありますが、先天異常の可能性はないとされています。 血液検査では免疫抗体が存在するかどうかを調べます。免疫抗体が存在すればムンプスウィルスの感染を過去に受けたことがあるということです。最近の感染かどうかを知るには、1~2週間の間隔を置いて抗体の濃度が4倍以上増加しているか、あるいはIgM抗体が存在するかを調べます。どちらかが陽性という結果が出れば、「最近の感染」であれば流産の可能性があると判断するのです。検査をやるとすればできるだけ早い機会がよいと思います。しかしムンプスウィルスをやっつける様な治療法はありません(自然の治癒力に期待することになる)ので、経過を注意深く見る必要があります。

先生のプロフィール

元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。
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