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妊娠中の湿疹、赤ちゃんに影響はない?

妊娠後期(5~9ヶ月)の相談

Q197:妊娠中の湿疹、赤ちゃんに影響はない?

現在妊娠25週目に入りました。お尻の左側に帯状疱疹ができて病院で塗り薬を処方していただき、良くなってきたのですが、今度は胸、腕、手の甲、腿の付け根、おヘソの上に、お尻にできた帯状疱疹の症状とは違う湿疹ができ、とてもかゆいです。これも妊娠中の免疫力低下が原因なのでしょうか。もともとアトピー皮膚炎を持っていて皮膚は弱い方です。赤ちゃんに影響がないかと心配です。 2003/8/15
堀口貞夫先生
妊娠中は、皮膚が少し敏感になるようで、日焼けしやすかったりかぶれやすかったりということがあるようです。
●「妊娠性痒疹(ようしん)」なら胎児への影響はなし
そのことと関係があるのかどうかわかりませんが、妊娠中は皮膚がかゆくなりやすく、「妊娠性痒疹」という皮膚の変化が見られます。四肢の伸側(上肢と下肢の外側)や躯幹(胸・腹・背中)に強いかゆみを伴う丘疹が散在するものです。胎児や妊娠への影響はないと言われています。妊娠中にみられる、かゆみを伴う発疹の大部分はこれです。
ご相談の方の場合、手の甲、腿の付け根にあるということが少し違うかなという気がします。
●「妊娠性疱疹(ほうしん)」のこと
もう一つ「妊娠性疱疹」というものがあります。浮腫性紅斑の辺縁に小水疱が環状に集合し、それに膿疱・びらん・痂皮などが混在するもので、妊娠によるホルモン変化に関連した自己免疫性水疱症と考えられています。これは極めて稀なものですが、診断には皮膚科の専門家の診察が必要です。
●「帯状疱疹」について
帯状疱疹は、疲れた時などに繰り返し、以前できたところと同じ場所に出ること、痛みが強いことなどが特徴です。帯状疱疹水痘ウィルスというウィルス感染で、薬が効きます。
上の二つ、つまり「妊娠性痒疹」と「妊娠性疱疹」とは別物です。
●皮膚科の専門家の診察で、病名を特定して
現在の皮膚のトラブルが、妊娠中の免疫低下が原因なのかどうかについては、皮膚科の診断を受け、病名がはっきりしないと、なんとも言えません。赤ちゃんに影響がないかどうかも、同様であり、病名がはっきりすれば産婦人科でもそれについて対応ができるのです。
皮膚科の病気は診断がむずかしいので、治りにくい時・症状が強い時は皮膚科の専門家の診察を受けてください。大学病院・総合病院以外の、個人の開業医(診療所)の場合は、看板の冒頭に皮膚科と書いてある医院を訪れてください。

先生のプロフィール

元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い。JR四ツ谷駅前の「主婦会館クリニック からだと心の診療室」(主婦会館プラザエフ4F)元院長でもあり、女性のからだと心を両面からサポートしていた。著書に『あなただから だいじょうぶ』(赤ちゃんとママ社)、『改訂版 夫婦で読むセックスの本』(電子出版)など。
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