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赤ちゃんの無呼吸とは?

子育て期(生後0~4ヶ月)の相談

Q19:赤ちゃんの無呼吸とは?

38週5日で生まれた娘は小児科病棟で入院しています。実は私自身がてんかんの持病を持っていて、薬を今現在も服用中です。そのため、小児科の先生に色々と娘の検査をしてもらったのですが、どうも娘は「無呼吸」をたまにするようなのです。

出産は帝王切開でしたが、赤ちゃんの病気の本なんかを見ても「無呼吸」のことがあんまりよく分かりません。どうか、分かりやすく教えて下さい。お願いします。 最近では、無呼吸も少なくなってきているのですが、まだたまに無呼吸になったりもするみたいなんです。 2002/3/1
加部一彦先生
予定日よりも早く生まれた早産児(いわゆる「未熟児」)では「無呼吸」は珍しい事ではありません。

早産の赤ちゃんは、もともと「周期性呼吸」と呼ばれるように、呼吸をしている時と呼吸を休んでいる時が周期的に繰り返されるパタ-ンの呼吸をしています。これは、主に脳の中にある呼吸を司る呼吸中枢が未熟なために見られる現象だと考えられています。

しかし、ご質問の赤ちゃんの場合、生まれが「在胎38週5日」と早産ではありませんので、呼吸中枢が未熟なために無呼吸が出現しているのではなく(もちろん、38週の赤ちゃんでも、成熟の度合いによっては周期性呼吸が認められるのですが)、何か原因となる出来事があるために無呼吸が生じていることをまず疑う必要があります。

周期性呼吸以外でも、無呼吸は赤ちゃんにとっては大変ポピュラ-な症状で、原因としては、肺炎や敗血症、髄膜炎などの重症感染症や、頭蓋内出血やけいれんなどの神経学的な病気、様々な原因で生じる低血糖症によるものから、心不全の様な心臓の異常でも無呼吸が見られることがあります。

「無呼吸」と言うと、一見肺や気管支などの呼吸器の問題と考えがちですが、実に様々な原因で生じると言うことをキチンと覚えておいてください。その上で、どんな原因で無呼吸が起こっているのか、その原因をつき止めるために、どんな検査を行ったり、治療をしているのかなど、しっかりと主治医の先生から説明を受けて下さいね。

先生のプロフィール

埼玉医大総合医療センター新生児科教授、小児科医。新生児集中治療室(NICU)で、主に早産のために小さく生まれたり、生まれてすぐに何らかの病気をかかえ、入院となった赤ちゃんのお世話を生業としている他、医療安全や病院建築など幅広い領域に関心を持って活動中。すでに社会人となった3人の息子達とはSNSで情報交換したり、時には飲みに行ったりと、「オトナの付き合い」ができる様になった事を喜んでいる。著書に『新生児医療は、いま』(岩波書店)、『障害を持つ子を産むということ』(中央法規出版)など。
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