【ベビカム相談室 フェロー】 リプロダクションクリニック大阪 院長・医学博士・生殖医療専門医

『妊活のために気をつけていること』

  • 2016-06-29 14:00
  • 一般公開
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今回アンケートにご協力いただいた方は、「妊娠中ではない、かつ、妊活していない」方が58%を占めていますが、78%の方はお子さんが1人以上おられる方です。また、99%は女性の回答です。これを踏まえて、妊活に際しての皆さまの生活習慣を調査した結果を解説したいと思います。

Q1.妊活のために、使用している(使用していた)サプリメントはありますか。


妊活のために使用している(使用していた)サプリメントがある方は33%でした。これは意外に少ないように思いますが、妊娠中あるいは妊活中の方だけが使用していたとすれば78%(33/42)になります。不妊クリニックの外来では、ほとんどの方がサプリメントを摂取されていますので、納得できる数値です。本来、日本人はサプリメントをそれほど必要としない民族だったと思いますが、西洋型の食生活が進展するにつれ、欧米型のサプリメントの必要性が生じたものと考えます。

また、その内容については、記述回答のあった方の実に85%(123/145)の方が葉酸を服用していました。葉酸は、赤ちゃんの神経系の奇形の予防が可能であることが証明されているサプリメントです。1900年代の最大の発見のひとつとも言われています。極めて重要なサプリメントであり、妊活に向けてこれだけ多数の方が服用されているのは、日本人の妊娠に対する知識の確かさを裏づけていると言えるでしょう。その他のサプリメントには、抗酸化剤(アンチエイジング)が選択されていました。これも正しい選択です。

Q2 妊活のために、気をつけている(気をつけていた)生活習慣はありますか。


妊活のために気をつけている(気をつけていた)生活習慣がある方は35%でした。これも少ないように思いますが、妊娠中あるいは妊活中の方だけが使用していたとすれば83%(35/42)になります。生活習慣はかなりの方が気をつけていることになります。

また、その内容については、37%(56/152)の方が「身体を冷やさないこと」と回答していました。続いて、「禁酒」11%(17/152)、「睡眠」6%(9/152)、「基礎体温」5%(8/152)、「カフェイン」5%(7/152)、「規則正しい生活」5%(7/152)、「バランスのよい食事」4%(6/152)、「ストレスを溜めない」4%(6/152)、「薬を飲まない」3%(5/152)、「減塩」3%(5/152)となりました。

日本人は「冷やさない」ことを重視しますが、欧米では「温めない」ことを重視します。したがって、欧米から発表される論文は全て妊活には「温めない(熱くしない)」方が良いとしています。したがって、温泉や入浴も妊活にマイナスになるとされています。アルコールとカフェインはゼロにする必要はありません。週に500mLの缶ビールや缶酎ハイは5本までOKですし、コーヒーも毎日1?2杯はOKです。睡眠や規則正しい生活、バランスのよい食事、ストレスを溜めないのは重要ですが、基礎体温をつけるメリットはあまりありません。むしろストレスになり、かえって妊娠を妨げる可能性があることが指摘されています。

Q3 妊活のために、気をつけている(気をつけていた)食事はありますか。


妊活のために気をつけている(気をつけていた)食事がある方は22%でした。妊娠中あるいは妊活中の方だけが使用していたとすれば52%(22/42)になります。

また、その内容については、「野菜中心」19%(18/94)、「バランスのよい食事」13%(12/94)、「生ものを食べない」10%(9/94)、「鉄分を摂る」10%(9/94)、「葉酸を摂る」9%(8/94)となりました。「野菜中心」の食生活は妊活に望ましい食生活ではあるとは証明されていません。また、「生ものを食べない」は妊娠中に気をつけるべきことで、妊活中のことではありません。一方、鉄と葉酸の摂取は好ましいことです。妊活には、質素倹約型の食事(オランダの食事)が良いとされています。アルプスの少女ハイジのような食生活です。そこまでは行き過ぎかもしれませんが、パン、牛乳、チーズ、野菜、果物と少量の肉と魚です。
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